2020.10.27オフィスデザイン
必要に応じて形が変わるオフィス
社員が快適に働くためにもオフィスデザインは重要です。しかし、オフィスの広さが限られていると、できることも限られてしまいます。 そこで、コールセンター業務やコンサルティング業務などを取り扱っている株式会社トリニアスでは、必要に応じてオフィスの形を変えられるようにすることで、 限られた空間でオフィスや会議室など様々な役割を果たせるように改装を行いました。そこでここでは、株式会社トリニアス様のオフィスを紹介します。
目次
オフィスの一部を仕切ってセミナー用の空間に
株式会社トリニアスのオフィスは42坪のワンフロアです。そして、オフィス移転にあたってのオフィスデザインに関する依頼内容は、「オフィス内に会議室とセミナー空間が欲しい」というものでした。
しかし、42坪のワンフロアのオフィスに会議室とセミナースペースを設置すると、オフィススペースが圧迫されてしまいます。
そこで、社員が快適に働けるオフィスでありつつ、要望にあった会議室・セミナースペースも設置するにあたってはどのような手法を用いたのでしょうか。
壁を作らず仕切りを設置することで必要に応じてオフィスがセミナースペースに
株式会社トリニアス様の場合、壁ではなく、オフィス内に移動できる仕切りを設置し、必要に応じてそれを出せばオフィス内にセミナースペースが出来上がる仕組みとなっています。
セミナースペースの収容人数は20名ほど。普段はこの仕切りを片付けることでオフィスとして広々と空間を使用できます。
オフィスは基本的にはライトブラウンと黒の2色で構成されています。仕切りが無い状態だと、空間の比率的にはライトブラウンや白などの暖色が多く、広々とした印象を与えているでしょう。
それに対して、セミナースペースの部分だけ天井を黒、床をグレーに塗り、仕切りも黒色にすることで、仕切りを出してセミナースペースを作った際、セミナースペース内はシックで落ち着いた雰囲気に様変わりします。
普段過ごしているオフィスと雰囲気が変わることによって、セミナーを開催する際に緊張感を保てるでしょう。
また、インテリアに関しては、オフィス内の全ての椅子を黒、机をライトブラウンや白で統一することによって、セミナー開催時も通常時も空間に違和感無く馴染むようになっています。
仕切りが真っ黒だと、セミナースペースが黒い壁に囲まれた空間になり、圧迫感が生じてしまうでしょう。これはセミナー時の集中力の低下にも繋がります。
そこで、仕切りの上部に窓を付けることで外が見えるようになり、圧迫感を減らし、壁に囲まれた空間でも開放感を演出しています。
また、オフィスはエントランスからすぐの場所にあります。そこでオフィスのインテリアも業務用のものではなく、カジュアルなものを選ぶことによって、オープンスペースや、来客とのちょっとしたミーティングにも使えます。
このように、株式会社トリニアスのケースでは、オフィスを幅広い用途に使えるようにする工夫が散りばめられています。
会議室は壁を透明にすることで開放感を出す
オフィス内で機密情報を取り扱う会議を行うこともあるでしょう。そこで、株式会社トリニアスでは、オフィスの角に会議室を設置しています。
こちらには簡易的な仕切りではなく、ドア・壁を設置し、外部に話している内容が漏れない造りになっています。ただし、会議室は壁が透明になっており、外から会議室に誰がいるのか見えます。
そのため、オフィス内に壁を設置しても狭く感じないデザインに仕上がっています。
ちなみに会議室内のインテリアも椅子が黒、机がライトブラウンとなっており、オフィス全体のインテリアと統一されていることから、外から見た際に会議室のインテリアだけオフィスから浮いているということはありません。
また、壁は透明であっても、フレームとドアを黒にすることで、オフィスの中でも独立した空間ではありつつ、オフィス全体に馴染むデザインに仕上がっています。
それに加え、会議室の扉を真っ黒なものにすることで、重厚感が出ています。
これによって「オフィスの中でも会議室は特殊な空間である」という意味合いを持たせられるので、透明で外から見える空間であってもスイッチを切り替えられるでしょう。
所々に緑を取り入れることで暖かみのある空間に
株式会社トリニアスのオフィス内は白と黒のモノトーン調で統一されています。モノトーン調はシンプルでスタイリッシュな印象を与えられますが、殺風景な印象にもなりやすいです。
そこで机の上や照明に観葉植物を設置することで、緑を取り入れ、暖かみのある雰囲気を演出しています。
基本的に白・黒で統一された空間に緑を置けば、緑が映えて視界に入りやすいので、ちょっとしたリラックス効果も期待できるでしょう。
インテリアの色を統一しつつデザインに少し変化を持たせることで空間のイメージも変わる
株式会社トリニアスのオフィスは透明な壁で仕切られた会議室とオフィススペース、来客用の談話スペースの3つで構成されています。
これらのスペースのインテリアはどれも白やライトブラウン、黒で統一されているものの、それぞれのスペースでインテリアを変えることでスペースごとに雰囲気を変えています。
まずオフィススペース兼セミナースペースではシンプルな黒の椅子と白の机でカフェのようなカジュアルな雰囲気となっています。
次に来客用の談話スペースには低めのライトブラウンのテーブルに黒の重厚感のある2人がけのソファと4本脚の椅子2脚を設置。他のオフィス内のインテリアとは違い、重厚感のあるソファを設置することで、来客をもてなす姿勢をアピールできます。
そして会議室は6人がけのライトブラウンのテーブルに黒の椅子となっています。黒の椅子と言っても、オフィススペースとは違ってクッション部分がブラウンとなっており、差し色となって空間を引き締めています。
このようにインテリアを変えることで空間に変化を与え、仕切りのない空間でもはっきりとスペースを複数に分けています。
オフィスは自由に座席が移動できるシステムで社員同士の交流も盛んに
株式会社トリニアスのオフィス部分の座席配置はフリーアドレス制を用いています。この企業でフリーアドレス制を導入するメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
フリーアドレス制のメリットとは
クリエイティブ系の職場で用いられる機会が増えているオフィスの座席配置がフリーアドレス制です。自由にその日の気分で座席を決められることから、社員同士の交流が盛んになると良く言われています。
特にクリエイティブ系の仕事だと社員同士の意見交換が活発になることによって、新たなアイデアが生まれるため、フリーアドレス制が導入されています。
4人で向き合う配置にすることでミーティングしやすい環境に
株式会社トリニアス様の場合、フリーアドレス制でも4人がけの机で、4辺に1人ずつ座る配置となっています。そのため、座席に座っている人が顔を観て話しやすいです。
したがって、仕事をしている最中でも気軽に同じ机に座っている人に話しかけやすく、作業中に浮かんだアイデアについてその場で話し合えます。
また、オフィススペースの机同士の距離も近く、同じ机で作業をしている人に加え、近くの机で作業している人にも声をかけやすくなっています。
スペースが限られているなら用途を多様化することで解決!
スペースが限られている中で壁を設置したいけれども壁を設置したらオフィスが狭くなってしまうと考えているなら、今回の例のように自由に移動できる仕切りを設置したり壁を透明にしたりすることで解決できます。
それ以外にも限られた空間で色々な役割を持ったスペースを作りたいと思っている企業は多いでしょう。そんなときはオフィスデザインのプロに相談してみてはいかがでしょうか。
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