2020.09.04オフィスデザイン
オフィスデザインが与える効果とは?より良い空間づくりのコツ
オフィスづくりをする上で、悩みがちな点にオフィスデザインがあります。 単純に仕事ができる環境さえ整備できればいいと考える方もいるかもしれませんが、実はオフィスデザインは会社に大きな影響を与える要素の1つなのです。 今回は、オフィスデザインの役割や、企業にとって有効なオフィスデザインのポイントなどを解説します。
オフィスデザインの役割
オフィスデザインの役割として、まず1つ目は従業員のモチベーションを上げることです。
例えば、内装デザインに無頓着な職場と、しっかり意識して整えられた職場、どちらの職場が働きやすいでしょうか。オフィスデザインは直接仕事の手助けをしてくれるわけではありません。
しかし、そこで働く人の気持ちがオフィスデザインによって左右されることがあります。
デザインに関わらず、必要な設備が備わったオフィスであれば仕事はできますが、環境によってそこで働くひとの仕事への意欲は大なり小なり変わるでしょう。
オフィスワーカーにとって、オフィスは勤務時間の大部分を過ごす場所です。
全くなんの工夫も凝らされていないデザインのオフィスより、きれい・おしゃれ・ユニークなど、そこで過ごす人の心にプラスの気持ちを生み出すようなデザインのオフィスの方が、気持ち良く働きやすいでしょう。
それにより従業員の仕事に対するモチベーションも高まり、能率や生産性のアップが期待できます。
2つ目は、来客に好印象を与えることです。全くデザインに気を遣っていないオフィスと、細かなところまでデザインされた洗練されたオフィス、どちらの方が見る人に良い印象を与えるかは明白でしょう。
例えばビジネスの際、取引相手が見た目に無頓着で、人の目を意識しない格好をしていたらどう思うでしょうか。
取引相手に合わせた格好もできないということは、人や状況に対する配慮が足りないとも言えます。このような相手を信頼しビジネスを進めていこうと考える人はまずいないでしょう。
オフィスデザインも同じことです。訪れる人が気持ち良く過ごせるようなオフィスであれば、来客はオフィス内のデザインから会社の気配りを感じ、一緒にビジネスをしたいと考えるかもしれません。
また、オフィスデザインには良い人材の確保に繋げるという役割もあります。求人を出す際、良い人材を集める方法の1つが自社の良い点をアピールすることです。
給与、勤務条件、勤務先の立地などアピールポイントはさまざまありますが、社内環境をアピールする求人もよく見られます。
おしゃれなオフィス、洗練されたオフィスで働きたいと考える人は少なくないのです。そうして応募者が大勢集まれば、その分良い人材に巡り合える可能性も高まるでしょう。
つまり、オフィスデザインは間接的に企業へ影響を与えるものとして、さまざまな役割を担っていると言えます。
会社にとってプラスとなるオフィスデザインのポイント
それでは、会社にとって良い効果を与えるのはどのようなオフィスデザインなのでしょうか。有効なオフィスデザインを考える際のポイントを説明していきます。
まず大切なのは、業種によって適したデザインを考えることです。
例えば金融業など一般的に堅いイメージのある業種の場合、あまりに奇抜なオフィスデザインを採用すると、利用者がその企業の信頼性に疑問を抱く可能性もあります。
また、建築業やアパレル業など、デザインのセンスが事業内容に大きく関わるような業種の場合、そっけないデザインのオフィスでは、その企業のデザイン力が低いのだと思われるかもしれません。
自社の業種を加味し、その業種において許容されるであろう範囲内でデザインを検討するのが基本です。
どのような業種のオフィスデザインにもマッチしやすい素材の1つが木材です。木材をアクセントに使用することで、オフィスがグッとやさしい雰囲気になります。
木のぬくもりによって、従業員や来客が落ち着いて過ごせる空間づくりが可能です。木材を使用する箇所は、壁、床、扉などさまざま。
ファニチャーを木製のものにして統一感を出すのも良いでしょう。木材を使用する割合によってオフィスの印象が全く変わるので、十分なシミュレーションが必要です。
また、観葉植物やフェイクグリーンなど、緑を組み合わせることで、さらに自然的なみずみずしいデザインにすることもできます。
社内でも特にデザインに工夫を凝らしたいのが打ち合わせスペースです。
ミーティングルームやホールなど、打ち合わせが可能な場所は、従業員・来客どちらも利用する箇所なので、自社のイメージに繋がるようなデザインを行いたいところです。
なお、打ち合わせスペースの内装デザインがうまくいけば、スペースを利用して話し合いが行われる機会も増えるでしょう。
事業を元気に展開していくためには、従業員による活発な議論が必要です。そういった議論が数多く行われるよう、話し合いのしやすい空間デザインが重要です。
例えば、3、4人入れる小さなスペースであれば、気軽に話せるようなアットホームなデザインも良いでしょう。
数十人収容可能な大きな会議室であれば、会社のイメージを落とし込みつつ、多目的な利用に適した落ち着きのあるデザインがマッチします。
また、エントランスは会社のイメージを決める非常に重要な部分です。
来訪しやすいような開けた空間を意識しながら、会社のイメージを一目で伝えられるようなデザインが求められます。
奇をてらったようなデザインや、ごてごてとした複雑なデザインはあまりおすすめしません。会社のカラーを出しつつ、シンプルかつ洗練されたデザインを意識してみてください。
オフィスデザインを決める際の注意点
オフィスデザインを行う際に気を付けたい点、それはデザインを重視するあまり機能性を犠牲にしないということです。
おしゃれなオフィスは従業員の心を躍らせ、働く意欲を盛り上げてくれます。しかし、見た目が良いだけで、使い勝手がすこぶる悪いオフィスならどうでしょうか。
いくらセンスの良いデザインだとしても、仕事がスムーズに進まずストレスが溜まっていくことでしょう。
素敵なドアだけど開けづらい、開けると通りづらい、ユニークな形の間取りだけど家具を入れづらい、配置しづらい、複雑なデザインで掃除がしにくいなどさまざまなケースが考えられます。
優れたオフィスデザインは優れた機能性も兼ね備えていなくてはならないのです。
また、オフィス内装の一部が破損した場合、早急に修理などの対応が可能かどうかも加味しておく必要があります。
例えば特殊な部品や素材を使用したとして、それがすぐに手に入りにくいものであれば、いざ壊れたときなかなか対応できないでしょう。
オフィス内の不具合を長期間そのままにしておくのはよくありません。オフィスデザインはそのまま飾っておくものではなく、実際に使用されるものです。
したがって、デザインとして置いてある状態だけでなく、実際にそこで人が働いた状態を考えなければなりません。
実際オフィスを使ったときに不都合がないか、もし破損したとしてもすぐ元の状態に復元できるのか、細かくシミュレーションを行いましょう。
オフィスデザインは企業の重要なファクター
オフィスデザインに工夫を凝らすことによって、従業員のモチベーションを高めたり、自社のイメージアップに繋げたり、さまざまな効果が期待できます。
ただし、デザインばかりに重点をおき、機能性を欠くことになっては良いオフィスだとは言えません。ぜひこの記事を参考にしながら、自社の良さをアピールし、企業を活発にできるようなオフィスデザインを考えてみてください。
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