2020.12.08 2021.07.16オフィスデザイン
オフィスデザインとは?オフィスをデザインする上で重要なポイントを解説
昨今ではオフィスは経営課題を解決する為の一つのキーとして重要性が増しています。デザインされたオフィスは従業員への影響のみならず、他企業からの来訪者や求職者への効果も期待されます。 しかし、どのようなポイントを押さえてオフィスをデザインすれば良いのかがわからず、また何から手を付けていけばいいのかわからない事も多く困惑されている企業も多いのではないでしょうか。 当記事では、オフィスデザインの効果を最大限に引き出すための方法やその効果について解説します。そもそも”なぜオフィスデザインが注目されているのか” 根本的なところから解説していきます。
目次
- オフィスデザインはなぜ必要なのか目的や効果から考えてみよう
- オフィスの機能性を高めて従業員の業務効率を上げる
- オフィスデザインによるブランディング強化
- デザインされたオフィスは従業員の士気を高める
- 機能性重視のオフィスデザイン
- ”なに”に対して機能性向上させたいのかを明らかにする
- 業務フローを整理し課題や問題点を抽出する
- 効果測定を実施する
- 表現性重視のオフィスデザイン
- 企業のブランドコンセプトを明確にする
- 職場環境としての適切さを検討する
- 従業員のワークエンゲージメントを重視したオフィスデザイン
- 従業員がオフィスや働き方に関して不満がないか確認する
- 従業員が望むオフィスや働き方を集計して把握する
- 目的に応じたオフィスデザインをしよう
オフィスデザインはなぜ必要なのか目的や効果から考えてみよう
オフィスデザインがなぜ必要なの考える上で重要なポイントとして、まずは目的から考えてみましょう。何を目的としてオフィスデザインを取り入れるのか、またオフィスデザインによって得られる効果で何に重点を置きたいかで内容は大きく変わります。
では、どのような目的が考えられるのか、下記を見ていきましょう。
オフィスの機能性を高めて従業員の業務効率を上げる
オフィスデザインをする目的として、近年増えてきているのが機能性の高いオフィスに仕上げて従業員の業務効率の向上を目指すというものです。オフィスは業務を行う場所ですから、業務の効率化のために従業員へ最良の環境をオフィスデザインによって実現させることが狙いです。
オフィスデザインを取り入れる上でまずは、無駄な動線をなくすことが前提となりデットスペースとなっている部分も有効活用していきます。また、デスクのレイアウトを変更し業務へ集中しやすい環境に整えたり、従業員同士の連携が向上するように最適な配置に変更します。
また、フリーアドレスを導入する方法もあり他部署の従業員とのコミュニケーションを促進したり、従業員一人一人がオフィスで自由に働ける環境にする事もできます。
どのような形が業務の効率化に繋がるのかを考えた上で、どこに重点を置くのかによってオフィスはどのようにしたらいいのかイメージすることができます。
オフィスデザインによるブランディング強化
オフィスデザインの目的として前述では従業員の業務効率化が一つの目的として解説しましたが、オフィスデザインには他にも企業のブランド化、求職者への宣伝効果の目的もあります。
オフィスデザインを施す際にはコーポレートアイデンティティや企業のコンセプトを反映させることが重要です。これらをオフィスデザインで表現することによって企業ブランドや求職者へ良い印象を与えることが期待できます。
コーポレートアイデンティティや企業のコンセプトの表現方法は主にコーポレートカラーを使用し、その企業が持っている世界観や価値観をデザインで表現します。
またエントランスに近い部分やフロント周辺、取引先等の来訪者も利用する会議室などにもデザインを施し、外向きにブランディングする事もオフィスデザインを取り入れる上では重要なポイントとなります。
デザインされたオフィスは従業員の士気を高める
従業員の士気や帰属意識を向上させる目的でオフィスデザインを取り入れる場合もあります。
オフィスの内装にも新しい、古いの概念があります。長年利用したオフィスに愛着を持っている従業員もいるかもしれませんが同じ環境で働き続けることよりも新しいオフィスで働いた方が従業員へ良い刺激を与えることができると考えられています。
また古いオフィスは「その当時は良かった」と思われていたレイアウトや仕様になっていると思われます。現代と比較した時にもしかすると「あまり良くない」オフィスの場合もあります。働き方が大きく変わってきている現代ではオフィスもその動きに合わせて変化していくことで従業員へ良い影響を与え、結果的に経営課題解決につながる可能性もあるのではないでしょうか。
従業員が「居心地がいい」「おしゃれだ」と感じるオフィスは自然とモチベーションが上がり、帰属意識が高まる事も期待されます。「この会社で仕事を頑張りたい」と思えるようなオフィスデザインにすることで離職の抑制にもつながります。
機能性重視のオフィスデザイン
機能性を重視したオフィスデザインを取り入れたい場合は、次の3つのポイントを押さえておくと良いでしょう。業務効率が上がるオフィスにするには何が必要なのでしょうか。
”なに”に対して機能性向上させたいのかを明らかにする
機能性を重視すると言っても”なに”に対してのものなのかはっきりさせておくことが重要です。
オフィスデザインを施される企業の多くは「従業員が働きやすくなるように」という意味で機能性の向上を検討しています。
ただ「従業員が働きやすくなるように」と一口に言ってもその方法は多くあり、どの方法を取り入れることが自社にとって効果的なのかを分析する必要があります。
・部署ごとの結束を強め、メンバー同士の連携を向上させたいのか
・従業員一人一人が自由に環境を変えて働ける環境にしたいのか
・他部署との交流が活発化するようなデザインにしたいのか
など様々です。
オフィスデザインを決める上でのポイントは全体のデザインを決めてから徐々にデザインやレイアウトの粒度を細かくしていき、組織として使いやすいオフィスを考えていくとイメージがまとまりやすくなります。
業務フローを整理し課題や問題点を抽出する
オフィスデザインの前に業務フローを整理しておくのも肝心です。部署ごとに業務効率の最適化をして円滑に仕事が進むようになったとしても、連携が取れないと従業員間でのトラブルや事業が滞るリスクが生まれます。
特に部署間での連携が重要になる業務はその流れを細部まで確認し、どのような形にすれば滞りなく連携ができ業務を進めていけるのか設計を考えなくてはいけません。このように現場の課題や問題を合わせて集めておくと、どのようにすれば解決するのかという視点で考えることができ、オフィスデザインのイメージや何処に重点を置かなければいけないのかより明確にすることができます。
効果測定を実施する
オフィスデザインを取り入れて、実際にオフィスを従業員に利用してもらい稼働させたら効果測定を実施しましょう。
効果測定の項目は「従業員の満足度」「業務効率」「従業員同士の連携」「マネジメント」など項目で機能性に関しての問題や課題はないかオフィスデザインを取り入れてから期間を設けて確認しましょう。
また、レイアウトが原因で業務の効率化ができなかった場合を考えて、デスクなどの家具はレイアウトが変更しやすいように可動式のものを選んでおくと、次のレイアウトへ変更しやすくなります。またオフィス内で移動がしやすいように元々オフィスデザインを施す際にはフリースペースなどを設けてスペースを広く取るという方法も有効です。
オフィスデザインを取り入れることで現在の課題や問題点を解決することもできますが、将来発生するであろう問題や課題に対しても対応できるようなデザインを考えておきましょう。
表現性重視のオフィスデザイン
企業のブランドを重要視したオフィスデザインではどんなポイントを押さえておくと良いのでしょうか。
次の2つのポイントをご紹介します。
企業のブランドコンセプトを明確にする
企業のブランドを重視するなら、企業のコンセプトを表現する必要があります。コーポレートカラーや企業に対して抱いて欲しいイメージ、雰囲気などの質感の表現に関わる色々な角度から「自社のあるべき姿」を定義しましょう。
「自社のあるべき姿」を定義することによりオフィス全体のデザインに一貫性が生まれ、ブランディング効果が高まります。またエントランスからオフィスには自社のロゴや自社のロゴをモチーフにしたデザイン取り入れることで外部からの来訪者へ自社のブランドをアピールすることができます。
職場環境としての適切さを検討する
企業ブランドの表現を重要視した際に気を付けなければならないのが、あくまで業務を行う空間だという認識を持ってデザインすることです。
例えば、赤がブランドカラーの場合、鮮明な赤色でオフィスを彩ってしまうと配色の影響により従業員の集中力が低下したり、気分が悪くなってしまう等の悪影響を及ぼす可能性があります。色や素材などを選択する際には、職場環境として適切なものかを考慮した上で取り入れていきましょう。
従業員のワークエンゲージメントを重視したオフィスデザイン
従業員のワークエンゲージメントを高めたい場合、どのようなオフィスデザインを取り入れたら良いでしょうか。
ワークエンゲージメントにとって重要なポイントを2つご紹介していきます。
従業員がオフィスや働き方に関して不満がないか確認する
オフィスデザインを検討する段階で、従業員がオフィスや働き方に対してどのような不満を持っているのかヒアリングしておきましょう。
可能であれば、年次査定のときやストレスチェックの実施の際などに定期的に不満をヒアリングしてまとめておくとどのようにオフィスをデザインしたらいいのか、何を改善したら良いのかが把握できますのでデザインを考える上でも有効です。
従業員の不満が高ければワークエンゲージメントを高めることは不可能です。オフィスデザインによって変化する内装とともに従業員の働きやすさにも変革を遂げられるようにしましょう。
従業員が望むオフィスや働き方を集計して把握する
従業員のワークエンゲージメントの向上を目的としたオフィスデザインを取り入れる場合は、従業員が望むオフィスの形や在り方を事前に把握しておくことが重要です。
オフィスで働く従業員の不満を取り除くことができればワークエンゲージメントを高める他、業務効率化も望むことができます。また不満が少なくなることで従業員の定着化を促進し、相対的に離職を抑制する働きも期待できます。
また従業員の意見が反映されたオフィスデザインにした場合、希望を取り入れたという満足感の他に承認欲求を満たすことにもなりますので会社に対して好印象を与える効果も見込まれます。
事前に説明会を開いてオフィスを一新することを伝え、アンケートを実施して不満や希望を集計してみると良いでしょう。個別の希望をすべて聞き入れるのは難しいですが、アンケート形式であれば希望を集約してデザインに生かしやすくなります。
目的に応じたオフィスデザインをしよう
オフィスデザインは業務効率を上げるための機能性、ブランディングとしての表現性、従業員のワークエンゲージメントの向上が期待されています。
それぞれ企業ごとにオフィスデザインを取り入れる目的は異なりますが、得られる効果は広範に及び多くのメリットがあることがわかります。しかし、効果が広範に及ぶとしてもオフィスデザインの目的を明確にせず「ただオフィスの内装を新しくしたい」というだけでは効果は十分に発揮することはできないでしょう。
「オフィスの内装を新しくしたい」と考えているのであれば当記事で解説した「機能性」「表現性」「ワークエンゲージメント」のそれぞれを考慮し自社にどんな経営課題があるのか分析し、自社に合ったデザインを考えてみましょう。
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