2020.08.20 2021.01.15オフィスデザイン
オフィスデザインがもたらす従業員スタッフへの効果
企業ではオフィスの内装工事をしてデザインを変更する事例が増えてきました。 オフィスの新設や移転のときにもオフィスデザインにこだわることが多くなっていますが、一体なぜなのでしょうか。 この記事ではそのオフィスで働くスタッフへの影響に着目し、オフィスの内装がどのようなメリットをもたらすのかについて解説します。
目次
オフィスデザインはスタッフの満足度とパフォーマンスに効果を与える
オフィスデザインをどのように仕上げるかによってスタッフの働きぶりに大きな影響があります。
業務内容との兼ね合いを考えてデザインすることにより、スタッフの業務パフォーマンスを上げることも可能です。これはただスタッフのメンタル面に影響があるだけでなく、業務の遂行しやすさが変わるのも理由です。
スムーズに業務をこなすことができればスタッフの仕事に対するモチベーションも上がりやすく、満足度も高まるでしょう。
つまり、スタッフ一人一人のパフォーマンスを上げられるようなオフィスデザインに仕上げることが企業にとっては重要課題になるのです。
オフィスデザインの何がどのような効果をもたらすかを細分化して考えてみると少しわかりやすくなるでしょう。
オフィスがきっちりと最小限のスペース内に必要なものが一通り揃っている状況になっていると、仕事に集中しやすくなります。
無駄な動きもほとんどしなくて良いので、時間のロスが少なくなり、単位時間あたりに一人一人のスタッフがこなせる業務量は多くなるでしょう。
それがスタッフにとってやりがいになる場合にはモチベーションの向上にも直結するので理想的なオフィスデザインになります。
オフィスは適切な広さと開放感が必要
しかし、仕事への集中を余儀なくされるのでストレスを抱えることにもなりがちです。
雰囲気としても雑談をする暇があったら働くべきということになりやすくなるでしょう。それがスタッフのメンタル面にマイナス効果をもたらすこともあるので注意が必要です。
一方、オフィススペースが広く取られていてデスク同士も離れたレイアウトになっていると開放感があります。明るく外の光も入るようにするとますますその印象が強くなるでしょう。
このようなデザインにするとストレスが小さく、のびのびとした気分で仕事に取り組むことができます。自由な発想が生まれやすく、次々にアイデアが出てきてくるようになるでしょう。
ただ、広々とした空間にいると集中力が低下しやすい傾向があり、ミスを許さない作業や反復作業などで正確性やスピードが低下するのが一般的です。
単位時間あたりにこなせる作業量は減りますが、ストレスが少なくてスタッフの心理的負担が少なくなるのが魅力です。
オフィスの色合いにも効果
広さだけでなくオフィスの色合いにも大きな効果があることが知られています。
例えば、薄い青色や緑色を基調とした空間にすると落ち着いた雰囲気になります。業務への集中力を高めつつ、自然な色合いによるリラックス効果もあることからストレスが溜まりにくいのが特徴です。
ただ、静かな雰囲気にマッチすることから、バタバタと忙しい現場でこのような色合いにするとあまりマッチしません。
そのギャップが気になってしまって集中できないなどといったトラブルも起こるので業務内容に合わせた選定が必要です。
一方、赤や黄色を主体にすると刺激があることから活発に活動する雰囲気が生まれます。忙しい現場では後押ししてくれるようになるのでパフォーマンスが上がりやすいでしょう。
ただ、いつも急かされているような気持ちになってしまいやすいので、スタッフに疲労が溜まりやすいことに注意しなければなりません。
オフィスの間切りによる効果
一方、部屋の間切りの仕方による効果もあります。
オフィスデザインをするときには借りた部屋をそのまま使うこともできますが、パーティションで区切ったり、取り壊し可能な壁を作ったりして部屋を増やすことも可能です。
パーティションで区切るか完全な壁にするかもデザインの一つとして考えられるでしょう。
パーティションの場合には上部や下部は空間的につながっているので音は行き来しますが、顔などは見えないようになるのに対し、壁にすれば音もほぼ遮断できます。
このため、パーティションなら向こう側にいる人を意識できるので意見を求めてよう、仕事を依頼しようといった発想がしやすくなります。
一方、壁にすると向こう側にいる人は意識から外れるので自分で業務をこなすことに集中することが可能です。業務の内容によって単独で処理すべきか、他のスタッフと協力すべきかは異なります。
それに応じて適切な施工方法で間切りをすることにより高いパフォーマンスを出せる環境を作り上げられるのです。
デザイン次第で業務のやり方すら変わる
オフィスデザインは手をかけてアイデアを盛り込むことにより業務のやり方すら変えてしまうことが可能です。
今までやりづらかったことが簡単にできるようになったり、苦労していたことがスムーズに進められるようになったりすることもあるので、
業務の効率化によるスタッフのパフォーマンス向上という流れを作ることを目指してデザインを検討するのも重要です。
オフィス什器のレイアウトは大きな影響を及ぼすものなので、その代表的なパターンを確認しておきましょう。単純な例として知られているのがデスクのレイアウトの効果です。
同じ部屋のスタッフがどのようにデスクを並べているかで業務のあり方が大きく変わります。
アイランド型のレイアウトが与える効果
アイランド型と呼ばれるデスクを向かい合わせてグループごとに並べる方法はそのグループ内でのコミュニケーションを促進するのに効果があります。
しかし、同じ部屋の中だったとしても他のグループとの間に壁がある印象を与えてしまうため、グループ間でのコミュニケーションが少なくなりがちです。
スクール型のレイアウトが与える効果
スクール型と呼ばれるデスクを全て同じ方向に向ける方法は個人での業務に集中しやすくする効果があります。
隣の人くらいとしかコミュニケーションを取れないものの、同じ部屋にいるのでそれほど孤立感はありません。一人一人が個別に業務をこなす現場での効率化に向いている方法です。
また、壁向き型のレイアウトもよく選ばれているもので、デスクを全て壁に付けてしまいます。目の前に注意を逸らすものがないので仕事に集中しやすいのがメリットで、
後ろを向けば部屋の誰ともコミュニケーションを取ることが可能です。ただ、後ろ姿しか見えない影響で話しかけづらく、基本的には個人での業務を推進するのに向いている方法です。
フリーアドレス型のレイアウトが与える効果
もっと大きな変化をもたらすデスクに関わるデザインとしてフリーアドレスがあります。
色々な並べ方でデスクやテーブルをオフィス内に配置して仕上げ、スタッフはどこで仕事をしても良いという形にするのがフリーアドレス方式です。
デスクを一対一で固定しなくて良いので自由な内観をデザインできるのが特徴で、前述のような広さや色などの効果を使って効果的なデザインに仕上げられます。
自由に席を選べるので業務内容に応じて一人で集中できる席を選んだり、他の人とディスカッションしやすいテーブルで仕事をしたりすることが可能です。
コミュニケーションを促進しやすく、スタッフのパフォーマンスも上がりやすいでしょう。
オフィスデザインを現場に合わせよう
オフィスデザインはスタッフの満足度やパフォーマンスを大きく左右する重要なものです。
広さや色合い、間切りの種類やオフィス什器のレイアウトなどのように色々な要素がスタッフの心理や業務の遂行しやすさに影響します。
総合的に考えて現場に合ったデザインに仕上げるのが企業にとってもスタッフにとっても利益をもたらすでしょう。
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