2020.09.05 2020.09.04オフィスデザイン
住宅が併設されているオフィスデザインの決め方について
オフィスと言えば都市部にあるビル内に置かれる、デスクワークを行うための場というイメージがあります。 実際にそのようなオフィスもありますが、小規模な会社では経営者などの住宅に併設した形でオフィスを置くケースも少なくありません。 オフィスの形態に合わせてデザインを決めるのが美しく仕上げるためのコツとされています。住宅が併設されているオフィスに適したデザインについて学びましょう。
目次
仕事場と家族の憩いの場が隣り合わせになっている点に注意する
小規模な会社のオフィスは経営者の住宅に併設している、あるいは住宅の一部をそのまま使うケースが少なくありません。
オフィスだけを別に持つよりも出費を低く抑えることができる他、経営者が即座に仕事に対応できるなどの利点があります。
アットホームな雰囲気の中で仕事ができるのもメリットと考えられていますが、その一方でアットホームな雰囲気が仕事の質の低下を招く可能性があることを無視してはいけません。
働く場であるオフィスと家族の憩いの場である住宅が同じ空間にあると、それぞれが相手の雰囲気に影響される形になります。
オフィスで働く人は家庭的な雰囲気によって仕事に本腰が入らなくなり、住宅でくつろぐ人はオフィスで行われている仕事の雰囲気に圧迫感を抱くケースが少なくありません。
住宅が併設するオフィスにありがちな問題点として、仕事と生活の場の区別があいまいになる点が挙げられます。
特に歴史が長い会社に多く見られる問題ですが、経営者家族がオフィスを仕事場ではなく居住スペースとして扱うため、働く人が仕事に集中できないことは珍しくありません。
オフィスと住宅の間で自由に行き来ができる構造は経営者が即座に仕事や家庭の問題に対応できるメリットがありますが、
その一方でお互いのテリトリーが侵食されやすいデメリットがあるのも事実と言えるでしょう。
お互いに中途半端な状態になり、仕事の質が低下すると共にマイホームでありながらリラックスできない事態に陥ってしまうおそれがあります。
住宅に併設されているオフィスは作業場や駐車スペースも併設されているケースが少なくありません。
デスクワークを行うオフィスと製造や加工を行う作業場が同じスペースに置かれていることもあります。
また、駐車スペースがすぐ近くに置かれているオフィスは車両が出入りする際に騒音や振動が伝わることもあるので、仕事に影響が及ぶ可能性は否定できません。
古い建物は建材の劣化によって遮音性が低下していることもあり、オフィスでのデスクワークの質が低下するかもしれません。
オフィスデザインは単に壁紙や床材を張り替えるだけではなく、オフィスの居心地を改善させる作業も含まれるので、場合によってはリフォーム工事も行うことになります。
それぞれの領域を尊重するデザインが重要
住宅に併設されているオフィスの内装デザインを決める際は、仕事に集中できる環境と感じさせることが重要と考えられています。
経営者の住宅が隣り合わせにある、あるいは経営者の住宅の一部がオフィスになっていることを意識するとプライベートの空間である住宅の雰囲気を感じてしまい、仕事に集中できなくなる可能性があるためです。
特に経営者の家族が仕事に関与する会社はこの傾向が顕著であり、オフィスで働く人は経営者の住宅で仕事をしているように錯覚することもあります。
そのような事態を避けるためにも、仕事の場であることを強く印象付けるオフィスデザインにすることが働く人の精神的な疲労の軽減に繋がるかもしれません。
また、オフィスと同時に住宅のデザインにも気を配ることが大切と言えるでしょう。
本来なら住宅デザインはオフィスデザインとは別の扱いですが、住宅とオフィスが一緒になっている建物はそれぞれのデザインを尊重してバランスを整えることが求められます。
オフィスだけではなく、住宅のデザインを決めることが建物全体のデザインを綺麗に整えることに繋がると言えるでしょう。
特に築年数が長い建物はデザインを変えることで見栄えが良くなり、明るい雰囲気にすることが期待できます。
オフィスの雰囲気が明るくなるとそこで働く人もモチベーションが上がり、仕事の質が良くなるかもしれません。オフィスデザインが業績を左右することもあるので、デザインの方向性は軽視できないと言えるでしょう。
オフィスデザインを決める際は業種のイメージを尊重しつつ、そこで働く人の居心地を考慮することが大切です。
それぞれの業種が持つイメージに沿って色合いや設備の置き場所を決める他、長時間オフィスに居ても疲労やストレスを感じさせないことが優れたデザインと言えるでしょう。
イメージだけではなく採光性や通気性など、実際に働く際の環境の良し悪しにも注意することが重要になります。
住宅の一部がオフィスになっている場合は住宅と完全に異なるデザインにするか、又は家庭的な雰囲気を持たせながらオフィスとしての色合いを示すかで方向性が変わります。
住宅とオフィスを完全に区別するデザインは業種のイメージを優先し、家庭的な雰囲気を持たせるなら温もりを感じさせる色合いや形状が最適かもしれません。
オフィスデザインの変更を目的としたリフォーム工事は専門の業者に頼む
リフォーム工事は建物の耐久性を改善させたり傷んだ設備の交換をする他、オフィスデザインの変更のために行うこともあります。
リフォーム工事はその多くが大掛かりなものになるので予算や工事期間には注意しなければいけません。
工事中は建物が使用できないこともあるので、仕事に支障をきたさないように予め準備をしておくことが重要と言えるでしょう。
また、オフィスデザインは必ずしもイメージ通りの仕上がりになるとは限らないことも併せて注意します。
これはオフィスデザインを平面でイメージするのと、実際のリフォーム工事で立体的に作るのとで質感が異なるのが大きな理由です。
完全にイメージそのままの形でオフィスデザインを仕上げるのは容易ではないため、細かい修正が必要になります。
オフィスデザインの変更を目的としたリフォーム工事を行うなら、デザインに詳しい専門の業者を頼るのが正しい選択と考えられます。
質の高いオフィスデザインに仕上げるには空間バランスに関する知識が必要になるためです。
専門の業者なら優れたデザイナーが常駐していることが多いので、業種のイメージを保ちつつ居心地も良いデザインになることが期待できます。
住宅が併設されているオフィスで家庭的な雰囲気を持たせるなら、住宅デザインにも詳しい業者が心強いと言えるでしょう。
実績が豊富で評判も良い業者ならさらに安心して任せることができるかもしれません。
依頼者の希望するデザインを尊重しつつ、現実的な修正を提案できることが優良業者の条件とされています。
リフォーム工事にかかる費用は、工事の規模やデザイン料など様々な事柄が影響するので一概に断言することはできません。
また、金額が高ければデザインの質が良くなるとも限らないため、複数の業者に相談したうえでもっとも相性が良く、信頼できる所に頼むのが上手な選び方とされています。
オフィスで働く人の意見も尊重し、すべての人が満足できる結果にすることがオフィスデザインの良し悪しを決めると言えるでしょう。
絶対的な正解は存在しないので慎重に決めることが大切
オフィスデザインを決める際は業種のイメージやそこで働く人の居心地の良し悪しを考慮することが重視されますが、その一方で絶対的な正解は存在しません。
特に住宅や作業場など他の用途のスペースが併設されているオフィスではそれぞれの空間バランスを損なわないことが重要とされているので、物件ごとに臨機応変な対応が必要と言えるでしょう。
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