2020.09.10オフィスデザイン
おしゃれなだけじゃない!業務効率を向上させるオフィスデザインとは
今ひとつ業績が上がらない、仕事の効率が良くないといった悩みを抱える経営者の方は多いのではないでしょうか。 オフィスデザインは単なるおしゃれではなく、労働環境の改善にも影響を及ぼします。 従業員が「この職場で働きたい・働き続けたい」と感じられるようなオフィスデザインを実現出来れば、それは業務効率の改善にも繋がります。 しかし、デザイン性と機能性を兼ね備えたオフィスを設計するためには闇雲にオシャレなデザインを目指すのではなく、的確にポイントを押さえる事が重要になります。 今回は業務効率の向上に繋がるオフィスデザインの大きなポイントとして、「色」と「デスクレイアウト」について見ていきます。
目次
内装のポイントは「色」
人間は無意識下で自分の周囲にある「色」から精神的な影響を受けています。長時間仕事で滞在する事になるオフィスであれば、その影響力は無視出来ません。
ステレオタイプのオフィスであれば、壁紙や天井は白あるいは薄いグレーである事が多いでしょう。
しかし、色が人間に与える影響の研究が進むに連れて、オフィスの内装の大部分に白を配置するデザインは敬遠される傾向が見られるようになりました。
従来、白という色はシンプルさ故に「落ち着きがあり、生産性の向上が期待出来る」とされていました。
ところが、研究が進むにしたがって白はどちらかと言うと「無機質」という印象が強く、精神的な作用が薄いために生産性の向上は期待出来ないという説が有力になっています。
もちろん白い内装が悪いという訳ではなく、落ち着きのある雰囲気を演出したい場合には有用なデザインと言えるでしょう。会議室などは未だに白で統一したデザインを採用する企業も少なくありません。
オフィスデザインに用いる色としては、暖色系で明るい色の人気が高まっています。精神的な高揚効果が期待出来るため、発想力や集中力の向上に繋がると考えられているからです。
ただし、一概に明るい色が業務効率を向上させるという訳でもありません。明るい色は高揚感を煽る一方で、時には不安感を伴うケースもあります。
そのため、商談に使用する応接室や休憩室などにはあまり向いていない配色と言えるでしょう。重要なのは部屋の役割に応じて適切な色を配置する事です。
また、落ち着いた色の中に差し色として明るい色を入れるという手法も、双方の精神的な効果を調和させるために有効となる場合があります。配色のバランスを取りながら、色による精神的な効果を上手く活用しましょう。
デスクのレイアウトを見直そう
デスクのレイアウトはオフィスの印象を変えるばかりではなく、機能性にも大きな影響を及ぼします。
デスクレイアウトは6つのタイプに大別され、それぞれにメリット・デメリットが異なるため、自社の業務形態・社風・従業員の働き方に合わせてセッティングする事が重要です。
ここでは、それぞれのデスクレイアウトについて詳しくご紹介していきます。
島型(対向型)
島型レイアウトとは、4~6個程度のデスクを対面形式でつなぎ合わせる方法です。
小学校や中学校の教室で班を作る際の形と同じと考えると分かりやすいでしょう。
島型レイアウトは同じグループの従業員同士が会話しやすいため、チームで取り組む業務が多いコミュニケーション重視の職種に向いています。
ある程度ひとかたまりでレイアウトすることから配置スペースにムダがなく、必要な電源やケーブルをまとめやすいという点もメリットです。
関連部署や取引先など外部の人でもどのグループがどこに配置されているかが分かりやすいため、連携がスムーズになるという利点もあります。
島型レイアウトはメンバー同士が向かい合っているため、常に誰かの視線があり、お互い切磋琢磨して高め合う効果も期待出来ます。
しかし、その一方で各メンバーのプライバシーを保護する事が難しく、人によっては働きにくいと感じてしまう可能性もある点に注意が必要です。
メンバー同士は向かい合っているものの、他のグループとは背中合わせになるため、グループ同士のコミュニケーションが少なくなってしまいがちという点も留意しておきたいポイントです。
同向型(並列式・スクール型)
デスクを同じ向きに揃えて並べるのが同向型と呼ばれるレイアウトです。
横一列に配置したり、授業中の教室のように並べたりとバリエーションはいくつか存在します。
メンバー同士の視線を同じ方向に向けられるためプライバシーを守りやすく、なおかつ横に繋がりが出来ることからコミュニケーションも容易です。
配置によっては前後のメンバーとも連絡が取りやすく、管理職の人間を後方に配置する事でマネジメントの環境を整えられます。
定型業務の多い事務職やコールセンターといった職種でよく採用されるレイアウトです。また、入り口側に視線を向けておけば人の出入りを見落とす事も少ないため、商談や打ち合わせで来客の多い職種にも向いています。
一方、配置の省スペース化にはあまり向いておらず、配線や通路の確保に苦労する場合があります。
管理者としては仕事のマネジメントがしやすい反面、管理下にあるスタッフにとっては視線が気になって集中出来ないというケースも珍しくありません。
最低限のコミュニケーションラインは確保しているものの、スタッフ間の親交を深めるためには別のスペースやイベントなどを活用するなど工夫が求められるでしょう。
背面型
背面型レイアウトではメンバー間の視線が重ならないように、それぞれを背中合わせになるように配置します。
配置の関係で向かい合ってしまう場合には、目線を越える高さのパーテーションを設置するのが一般的です。
お互いの視線をほぼほぼ遮断するため、作業に集中しやすいというメリットがあります。
それぞれ専門性の高い分担作業が決まっているクリエーター業などでよく見られるレイアウトと言えるでしょう。
背中合わせと言えど、デスク同士が極端に離れている訳ではないので、他のメンバーとコミュニケーションが取りにくいといった事もありません。
背面型レイアウトは、パーテーションの設置やスペースの確保などでコストが高くなりやすいというデメリットがあります。
また、配置の関係上管理職の目が届きにくくなるため、進捗状況の正確な把握にはわざわざブースへ足を運ぶなど一手間必要になる事が多いです。
クラスター型(左右対称式)
自分の前の席は同じ方向を向き、隣の席は反対側を向いているというレイアウトがクラスター型です。
島型と同向型の良いとこ取りと言われるタイプであり、プライバシー保護とコミュニケーションの取りやすさを両立しています。パーテーションの高さを上げれば、個室のように仕上げる事も可能です。
個々のデスクスペースをしっかり確保出来るため、個人的な資料を沢山置きやすいという点も大きなメリットと言えるでしょう。設計やデザイン系の職種で採用される事が多いレイアウトです。
クラスター型は個々のデスクスペースをしっかり確保する分、オフィスを圧迫してしまいがちになります。
建物の構造によっては配線に苦労する事もあるでしょう。デスクの向きが双方向に分かれているため、管理職のデスクをどこに配置するのかが鬼門になります。
フリーアドレス型
従業員に固定のデスクを割り当てず、当日空いているデスクスペースを利用してもらうのがフリーアドレス型です。
一般的には、島型レイアウトの配置が採用されています。業務に必要となるノートパソコンやスマホなどは従業員が各自で管理するというのも特徴です。
座席に囚われる事がないため、同じフロアに居る全ての従業員とコミュニケーションが取りやすいという点がメリットになります。
他部署との連携が多い営業職などに向いているレイアウトと言えるでしょう。また、ミーティングルームを別途用意する必要がないため、時短や省スペースにも繋がります。
自由度の高いフリーアドレス型ですが、その反面で個人のスペースを組み上げにくいという点がデメリットになります。
そのため、多くの資料や機材が必要になる職種にはマッチしません。
備品の収納スペースやセキュリティへの配慮が重要になるため、場合によってはコストがかさんでしまう事にもなるでしょう。
ブース型
パーテーションなどでイスを含めたデスク周りを覆ってしまうのが、ブース型と呼ばれるレイアウトです。
作業場が個室空間になって音や視線を遮断出来るため、プログラマーのような作業に没頭するタイプの職種に適しています。集中してアイディアを考えたい場合にも有効なレイアウトです。
ただし、管理職によるマネジメントは行き届きにくいという点には十分注意が必要です。チームメイトとのコミュニケーションも取りにくいので留意しておきましょう。
オフィスデザインはまず「色」と「デスクレイアウト」に着目してみよう
業務効率の向上に繋がるオフィスデザインには様々な要素がありますが、比較的効果が分かりやすい上に着手しやすいのが「色」と「デスクレイアウト」という2つのポイントです。
目的や用途に合わせて最適な色をオフィスに配置出来れば、従業員のモチベーションも向上するでしょう。
デスクレイアウトは業務内容に応じて、コミュニケーションと作業のバランスを見ながら効率的なものを採用するのがおすすめです。
IdealOfficeではこうしたオフィスデザインに柔軟に対応しています。
オフィスデザインでお悩みの際は、まずIdealOfficeにご相談ください。お客様のお悩みを解消し理想のオフィス空間をご提供いたします。
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