2020.10.06オフィスデザイン
ビル一棟をリノベーションすることは可能?TRUST Officeの事例をご紹介
TRUST Officeでは松濤ビルの一棟リノベーションを手掛け、美しいオフィスデザインを作り上げるのに成功しています。 どのようなコンセプトに基づいてデザインが行われ、どんな姿に仕上げられているのでしょうか。 TRUST Officeのデザインのあり方を理解する上で重要な事例の一つなので、松濤ビルの一棟リノベーションについて詳しく紹介します。
目次
松濤ビルのリノベーションコンセプト
まずはTRUST Officeが手掛けた松濤ビルの一棟リノベーションの基本コンセプトについて考えてみましょう。TRUST Officeでは顧客目線でのリノベーションデザインを手がけています。
まずは依頼主の行っている事業や、リノベーションの対象となるビルについて簡単に情報を確認した上でどのような考え方でデザインをしたのかを紹介します。
依頼主の事業内容
松濤ビルのリノベーションのためにデザインを依頼した顧客はウェブ系のメディアの運営やプロモーション、モデルのキャスティングや女性向け雑誌の編集、関連イベントの企画などを行っています。
その事業を全て一棟の中で完結させられるようにする機能的なオフィスを作り上げることを目指したリノベーションをTRUST Officeに依頼した事例です。
松濤ビルのプロフィール
松濤ビルは2005年3月に竣工された渋谷区にある賃貸オフィスビルです。
賃貸オフィスとしてワンフロアずつでも借りられるようになっていたビルで各階の独立性が担保されています。
ただ、今回のリノベーションでは全5階、110坪をまとめてリノベーションする方針でデザインを作り上げました。
落ち着いた雰囲気のオフィスビルで、外装はレンガ造りになっているのが特徴で、全体的におしゃれな仕上がりになっています。
内部はスケルトン仕様で特にパーティションなどもなく、フロア全体を一部屋として使用できる状態からオフィスデザインが可能です。
リノベーションのコンセプト
松濤ビルのリノベーションデザインではフロアごとに特化する役割を持たせて最適化を図ることが目指されています。
機能化によって業務効率を向上させつつ、スタッフ間やスタッフと顧客の間でのコミュニケーションを促進し、良好な関係を樹立させられるオフィスに仕上げるのが基本的なコンセプトです。
オフィスを中心としたコミュニケーションを豊かにするデザイン
ビルの下層階についてオフィスワークと顧客対応を中心としたスペースを作るデザインに仕上げられています。
一階はリラクゼーションスペース、二階はオフィスとなっていますが、それぞれが異なるコンセプトに基づいて作られているので詳細を確認していきましょう。
顧客対応に適したリラクゼーションスペース
一階のリラクゼーションスペースではバーを題材にした仕上がりになっているのが特徴です。
カウンター席とテーブル付きのソファー席を用意して顧客との一対一の打ち合わせも、顧客グループとの対談なども気軽に行えるようになっています。
全体としてシックでグレード感のある様子にしてあり、上品な印象を受けるデザインです。上質なサービスを受けられるという期待を顧客に持ってもらえるようになっているのが魅力でしょう。
マテリアル一つ一つにこだわって全体の調和性を重視して仕上げているのも特色です。
さらに間接照明を複数活用することによってリラックスしやすい環境を作りだし、抱えている悩みや不安なども打ち明けやすくしています。
本音で打ち合わせをしなければ理想的な写真・動画の撮影やイベントの企画・実施はできないという考えで顧客の心を癒すリラクゼーションスペースに仕上げられているのが特徴です。
バー風に仕上げることで総じてインフォーマルな場という雰囲気になっているのも、このような顧客対応スペースのデザインコンセプトにつながっているポイントです。
開放感と機能性を重視したオフィス
二階に広がるオフィススペースは限られた数のスタッフで効率的にオフィスワークを進められるようにデザインされています。
働きやすさを重視しつつ、スタッフのモチベーションの向上とコミュニケーションの促進を目指した仕上がりになっています。
全体の雰囲気としては開放感と明るさを重視していて、前向きな気持ちで仕事に従事できるようにしてあるのが特徴です。
ガラス張りのパーティションにすることで全体を見通せるようにし、照明を天井だけでなくそれぞれのデスクにも設置しています。
デスク上で雑誌やポスターなどの編集をしているときにできるだけ美しい姿で内容を確認していけるように仕上げられています。
さらにフリーデスクを多数設置して、仕事の内容に応じて席を移動してグループディスカッションをしながら業務を進めやすくしているのも特徴です。
フリーデスクにすることでスタッフ同士の接点も増えるのでコミュニケーションが活発化されるのは明らかでしょう。
多数の業務をこなさなければならないクライアントの状況を考慮した機能性重視のオフィスデザインになっています。
業務全体を理解した上で総じて使いやすくするという考え方で生まれたオフィスです。
動画の配信や撮影のスタジオデザインのアプローチ
依頼主の事業内容としてウェブ系のメディア作成や雑誌編集、各種イベントの企画などがあるため、スタジオを使った撮影や配信なども重要な業務になります。
外部からの直接の人の出入りよりも、スタッフがオフィスと行き来して仕事をすることが多いことを考慮して高層階に集約されているのが特徴です。
三階はオフィスでの情報整理業務との兼ね合いも大きい動画配信スタジオとし、撮影がメインで長時間の業務を伴うことも多い撮影スタジオを四階と五階に設置する形に仕上げて効率化を図っています。
そして、各階における業務のクオリティー向上を目指したデザインになっています。どのような様子に仕上げられているのかを見てみましょう。
おしゃれでアットホームな雰囲気の動画配信スタジオ
三階は木製の家具や木目の目立つ壁や天井に仕上げることでナチュラルな雰囲気を持つアットホームな動画配信スタジオに作り上げられています。
アクセントとしてレザーチェアやアイアンパーティションなども使用することによって無骨さや重厚感も醸し出すようにしてあるのが特徴で、温かみを感じつつも引き締まった気持ちで動画配信に取り組めるようになっているのが魅力です。
シックなかっこよさとおしゃれな様子がうまく調和するデザインに仕上げ、美的センスを刺激するような空間が広がっているのが動画配信スタジオのフロアの特色と言えます。
機能性重視でスタイリッシュな撮影スタジオ
四階と五階は撮影という最も重要な業務を効率的に行えるようにすることを重視した仕上がりになっているのが特徴です。
機能性重視でそれほど凝った飾りつけをすることなく、基本的には白を基調としたデザインになっています。
アクセントとして扉をブラウン系にしたり、ソファーを赤系や黒系にしたりすることで全体として明るく軽快な雰囲気を保っているのが特色です。
撮影に必要なものだけに特化しつつも、見た目の美しさを損なわないように仕上げられています。スタイリッシュな空間が広がっていて仕事に集中しやすく、効率的に撮影を進めることができると考えられるでしょう。
機能性とデザインの調和を目指したオフィスビル
松濤ビルの一棟リノベーションではクライアントの業務をコンパクトに一か所で完結させられるようにしつつ、
業務全体を見渡して階層ごとの機能や各階の効率化を重視したオフィスデザインになっています。
機能性とデザインの調和を重視し、見た目にも美しく仕事をするにも快適な環境が整ったオフィスビルに仕上がっているのが特徴です。
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