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2021.05.18  2022.07.12オフィス移転

オフィス移転費用の相場・内訳と抑え方!活用できる補助金・助成金も

「オフィス移転費用の相場は?」「移転費用の抑え方を知りたい!」とお悩みではないでしょうか。オフィス移転費用は安くありませんが、ポイントを押さえれば費用を抑えることができます。

そこで本記事で、オフィス移転費用の相場と内訳を解説していきます。オフィス移転費用の抑え方や申請できる補助金・助成金もご紹介しますので、オフィス移転予算をご検討中の方はぜひご覧ください。

オフィス移転費用の相場

オフィス移転費用の相場

オフィス移転費用の相場は、坪単価30万〜50万円程度です。ただしオフィスの面積や運搬する什器の重さなどによって、大きく変動します。例えば「30坪賃料月15万円のオフィス」を退去して、「50坪賃料月20万円のオフィス」へ入居するなら、900万円から2500万円程度の移転費用がかかると想定されます。

オフィス移転費用の内訳と試算を下の表にまとめました。

オフィス移転費用の内訳オフィス移転費用の試算
旧オフィスからの退去費
(退去日までの賃料や廃棄物処理費、
原状回復工事費など)
100万〜300万円程度
新オフィスへの入居費
(物件取得費や内装工事費、
保険料、設備工事費など)
750万〜2000万円程度
引っ越し代金30万〜100万円程度
宣伝広告費20万〜100万円程度
合計900万〜2500万円程度
※30坪賃料月15万円から50坪賃料月20万円へのオフィス移転を想定

オフィス移転費用の内訳

オフィス移転費用の内訳

上の表に示したとおり、オフィス移転費用の内訳は主に退去費と入居費、引っ越し代金、宣伝広告費の4つに分類できます。各費用の内訳をさらに詳しくご紹介しますので、ご確認ください。

旧オフィスからの退去費

まずは旧オフィスからの退去費が必要です。主に退去日までの賃料と廃棄物処理費、原状回復工事費が含まれます。廃棄物処理費を計上し忘れやすいので、ご注意ください。原状回復工事を終えて退去するまで賃料がかかることも、頭に入れておきましょう。

廃棄物処理費は量によって変わりますが、2トン車1台分なら7万〜8万円程度、4トン車1台分なら10万〜15万円程度かかります。ハードディスクなどの特殊廃棄物の処理費は業者ごとに対応が変わりますので、事前に確認しましょう。

オフィス物件の賃貸借契約条件として、一般的に「退去時に物件を元の状態に戻す原状回復工事」が入れられています。原状回復工事費の相場は坪単価2‐5万円程度ですが、オフィスの面積や原状回復する範囲などによって前後します。

原状回復工事の際には、事前に契約内容を確認してください。借主が行うべき工事の範囲を明確にしておくことで、トラブルを防げるからです。貸主と施工業者が連携している場合はスムーズに進みますので、貸主に相談してみましょう。

また原状回復工事の工期を確認することも大切です。オフィスの解約日までに工事を終わらせる必要があるからです。2週間から1ヶ月程度かかりますが、工事の内容や状況によりますので、施工業者と確認しながら進めていきましょう。

なお退去日までの賃料は、オフィス物件の契約内容を確認したうえで見積もりましょう。契約条件を守らない場合には、違約金が発生する危険性があるからです。原状回復工事費用をだけではなく、廃棄物処理費と賃料も忘れずにご準備ください。

新オフィスへの入居費

新オフィスへの入居費には、主に物件取得費と保険料、内装工事費、設備工事費などが含まれます。一般的なオフィス物件はスケルトン(内装設備がない躯体の状態)ですので、内装や通信設備などの工事が必要になります。

オフィスの物件取得費には、敷金や礼金、仲介手数料、前賃料、保険料などが含まれています。敷金は小規模オフィスだと賃料4〜6ヶ月分程度、50坪を超えるオフィスだと賃料6〜12ヶ月分程度がかかります。仲介手数料は賃料1ヶ月分程度、礼金と前賃料は賃料1〜2ヶ月分程度が相場です。

オフィスの保険料には、火災保険料や保証会社加入料が含まれます。火災保険料は契約年数によって差が出ますが、年間12,000~18,000円程度です。保証会社加入料は賃料1ヶ月分程度です。合計すると賃料12~24カ月分程度が、物件取得費として必要になります。

オフィスの内装工事費の相場は、坪単価10万〜30万円程度です。デザインや内装材にこだわると、さらに費用がかかります。施工事例などを参考にして、オフィス内装のデザイン・工事を得意とする施工業者を選びましょう。

設備工事費は、水道やガス、電気、通信回線などのインフラ整備にかかる費用です。相場は従業員1人あたり5万~10万円程度です。セキュリティを強化したり、サーバーを大きくしたりするとさらに費用がかかります。

以上のように、新オフィスへの入居費は少なくありません。特に内装工事費は費用が膨らみやすいので、綿密に予算を計算して準備しましょう。オフィス内装工事費用の抑え方について下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

引っ越し代金

引っ越し代金は、引っ越し作業自体にかかる費用です。具体的な作業として、書類やパソコン、設備、什器などの運搬が挙げられます。引っ越し時期や荷物の重さ、従業員数によって、引っ越し代金は変動します。

引越代金の相場は、従業員1人当たり2万〜5万円程度です。例えばオフィスに従業員が10人いれば、20万〜50万円程度かかります。ただし荷物量に左右されますので、運搬する什器と廃棄する什器、新しく購入する什器を検討しておくことが大切です。

また新オフィスの環境によって引っ越し代金が高くなる場合がありますので、注意しましょう。例えば新オフィスの階段や通路の幅が狭かったり、貨物用エレベーターがなかったりする条件においては、クレーンによる搬入費がかかる可能性があります。

加えて「引っ越し業者にどこまで依頼するか」を検討しておくことも大切です。運搬後の環境整備まで提供する業者やLAN・電話回線工事まで対応できる業者があります。手間を省ける分だけ引越代金はかかりますので、予算に応じて決めましょう。

さらに同規模のオフィス移転実績の豊富な業者であれば、適したプランを提供している可能性があります。引っ越し業者から見積もりを取って、対応してもらう作業の範囲や期間などについて細かい点まで確認しましょう。

なお節約のため従業員で引っ越しを行う場合は、ビルの共用部に傷を付けないように注意してください。高額の賠償金を請求される可能性があるからです。専門的な知識やスキルを持つ業者に依頼するのがおすすめです。

宣伝広告費

オフィスを移転すると住所が変わりますので、宣伝広告費が必要です。宣伝広告費とは関係各所への移転告知や印刷物の刷新などにかかる費用で、従業員1人当たり1万〜3万円程度が相場です。下の表に、宣伝広告費の目的と内容をまとめました。

宣伝広告の目的宣伝広告の内容
オフィス移転の告知・プレスリリースや専門誌への出稿
・取引先へのメールやDMの送付
・Webサイトへの告知ページ掲載
オフィス移転による変更・公式WebサイトやSNSなどの情報修正
・封筒や名刺、伝票などの訂正や再印刷
・カタログやパンフレットの訂正や再印刷
・製品パッケージ情報の訂正や再製作
・加入団体登録情報の変更
・オフィスのロゴやキャッチコピーなどの変更

上記の全てを行う必要はありませんが、オフィスの業種や規模によって必要な対応をしてください。特に印刷物の準備を早めに行いましょう。印刷業者とやりとりする時間を考慮する必要があるからです。

また移転に伴い事業の拡大や再編を行う場合は、オフィスのロゴやキャッチコピーなどのデザインを一新することもあります。ロゴやキャッチコピーのデザインを専門業者へ依頼するなら別途費用がかかりますので、ご注意してください。

なおオフィス移転の告知を兼ねて、販売する商品・サービスのキャンペーンやセールを行う方法もあります。記念品などを配布する場合は、追加費用を確保しておきましょう。公式Webサイトの更新などの必須の対応をしたうえで、予算内で宣伝広告活動を展開してください。

オフィス移転費用の抑え方

オフィス移転費用の抑え方

オフィス移転には、多額の費用がかかります。しかし移転費用の抑え方を知っていれば、無駄な出費を減らせる可能性があります。移転費用の抑え方をいくつかご紹介しますので、お役立てください。

複数業者から相見積もりを取る

内装工事や設備工事、引っ越しなどを専門業者に依頼する際は、複数業者から相見積もりを取るようにしてください。各業者の見積もりを比較検討することで、適正な費用でサービスを提供する業者に依頼できるからです。

相見積もりを取る際には、同じ条件を示して3〜5社に依頼しましょう。工事や作業の費用だけでなく、内容や工期、アフターサービスなどについて細かい点まで比べてください。曖昧な点や疑問点があるなら業者に確認して、納得できる見積もりに修正してもらうことが必要です。

退去から入居までを一括して依頼する

複数の業者に分けて依頼すると、費用もやりとりの回数も多くなります。退去から入居までを一括して依頼することで、中間マージンを減らしましょう。オフィス外部へ支払う費用だけでなく、オフィス内部の人件費削減にもつながります。

特に退去から入居までをワンストップで依頼できる業者がおすすめですので、公式WebサイトをWeb検索しましょう。IDEALはオフィスの「お金」「時間」「労力」を削減できるように、オフィス移転に必要な作業をワンストップでお引き受けしています。

旧オフィスの什器や設備を再利用する

機能的に使えるなら、旧オフィスの什器や設備を再利用することをご検討ください。オフィス移転のタイミングで什器や設備を新たに購入する分だけ、費用負担が増大します。運搬する方が安くなる場合があります

また什器や設備の買い換えが必要でも、中古品やリース品を選ぶことで節約可能です。ただし希望に近い什器や設備を必ず見つけられるとは限りませんので、必要数だけ揃えられない危険性もありますので、注意しましょう。

不用品を廃棄して運搬量を最小限にする

不用品を廃棄して運搬量を最小限にすることで、引っ越し代金を抑えることができます。各従業員のデスク周りや倉庫などを今一度確認して、古すぎる物や使っていない物を処分しましょう。

まだ使える不用品に関しては、リサイクル業者に引き取ってもらうことを検討してください。買い取ってもらえれば利益を得られますし、値段が付かなくても無料で引き取ってもらえる可能性があります。

居抜きやフリーレントの物件を契約する

居抜きやフリーレントの物件を契約すると、物件取得費用を節約することができます。居抜き物件は内装デザインの自由度が制限されますが、譲渡される内装や設備を生かせば内装工事費を抑えることが可能です。

フリーレントとは、入居してから一定期間だけ賃料が発生しない賃貸借契約の条件です。入居費用を削減することが可能ですが、契約期間内に解約すると違約金が発生したり、賃料が高めに設定されていたりする物件もありますので、慎重に判断しましょう。

オフィス移転に活用できる補助金・助成金

オフィス移転に活用できる補助金・助成金

オフィス移転費用を抑えるためには、補助金・助成金の申請も検討しましょう。オフィス移転に活用できる補助金・助成金をいくつかご紹介しますので、各公式サイトへアクセスして最新情報をご確認ください。

ものづくり補助金

中小企業や小規模事業者などの革新的サービス開発や試作品開発、生産プロセスの改善などを行うための設備投資などを支援する制度です。移転による設備投資で生産性を上げることが申請条件です。

参考:全国中小企業団体中央会「ものづくり補助事業公式ホームページ」

事業再構築補助金

新型コロナウイルス感染症に対応するために「新分野の展開や事業・業態・業種の転換、事業の再編」などを行い事業再構築を目指す中小企業などを支援する制度です。コロナ以前より一定以上売り上げが減少していることが申請条件です。

参考:中小企業庁「事業再構築補助金」

事業承継・引継ぎ補助金 

事業承継を機に新しい取り組みや事業再編、事業統合に伴う経営資源の引継ぎなどを行う中小企業などを支援する制度です。移転に伴い経営方針を転換する場合などに申請できます。

参考:事業承継・引継ぎ補助金事務局「事業承継・引継ぎ補助金」

小規模事業者持続化補助金

各商工会議所が管轄する地域内の小規模事業者などを対象にして、販路開拓などの取組にかかる経費の一部を補助することにより、生産性向上と持続的発展を図る制度です。「常時使用する従業員の数が一定以下である」ことが申請条件です。

参考:全国商工会連合会小規模事業者持続化補助金事務局「小規模事業者持続化補助金(一般型)」

地方自治体からの補助金・助成金

地方自治体からの補助金・助成金については、各自治体の公式Webサイトで申請可能な制度をご確認ください。オフィス移転に活用できる補助金・助成金について、さらに詳しくまとめる予定です。

無駄を省いてオフィス移転費用を抑えよう

無駄を省いてオフィス移転費用を抑えよう

オフィス移転費用は安くありませんので、無駄を省いて抑えましょう。移転費用の相場と内訳を理解して、補助金・助成金も活用すると負担を減らせます。下のタグをクリックして、オフィスの開設や移転、リニューアルなどに関する関連記事もご覧ください。

IDEALはオフィス移転だけではなく、オフィスの開設やリニューアルに必要となる物件探しから内装のデザイン・工事、資金調達、集客支援などをワンストップソリューションとしてご提供しています。

参考:IDEALショップ「私たちの強み」

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