2022.06.08 2023.07.09オフィス内装工事
オフィス内装工事の費用相場と業者選びを解説!工事の範囲や種類も
「オフィス内装工事の費用はいくら?」「工事業者の選び方や注意点を知りたい」などとお悩みではないでしょうか?オフィス内装工事は決して安くないので、費用の相場と内訳を把握しておきたいところです。
そこで本記事でオフィス内装工事の費用相場と業者選びを中心に解説します。費用の内訳と抑え方、工事を依頼するときの注意点もご紹介しますので、オフィスの開設や移転、リニューアルの参考としてぜひご覧ください。
目次
オフィスの内装工事とは?
オフィスの内装工事とは、デザインしたオフィスの内装を施工する作業です。オフィスを開設、移転、リニューアルするときに必要になります。内装には壁や間仕切り、床、天井、電気設備、給排水設備、通信回線、セキュリティ設備、空調設備などが含まれます。
おしゃれで機能的な内装を施工するためには、流行のオフィスデザインだけではなく社会変化に敏感であることも求められます。それではオフィス内装工事の範囲と種類を確認していきましょう。
内装工事の範囲
建物の工事区分は3つ(A工事・B工事・C工事)に分けることができ、オフィス内装工事の範囲は主にB工事とC工事になります。
- A工事:貸主の所有する建物の躯体部分(柱や外壁、屋根など)と共用部分(エレベーターや階段など)の工事。
- B工事:貸主の所有する内装(空調設備や給排水設備など)の工事。
- C工事:借主が施工する内装(通信機器や造作家具など)の工事。
下表のとおりに、工事区分によって業者選定者と費用負担者、発注者が異なります。
業者選定者 | 費用負担者 | 発注者 | |
A工事 | 貸主 | 貸主 | 貸主 |
B工事 | 貸主 | 借主 | 借主 |
C工事 | 借主 | 借主 | 借主 |
物件を賃貸してオフィスを開設する場合には、内装工事を依頼する前に内容と費用をよく確認してください。例えば「共用部分である廊下の工事はA区分のはずが、B工事に含まれている」などと、見積もり内容の問題点がないように注意しなくてはなりません。
内装工事の種類
上記のとおりにB工事・C工事が建物の内装を対象にしており、オフィスにおける主な内装工事の種類は次のとおりです。
- 床工事:タイルカーペットやフローリング、フロアタイルの貼替えなど
- 壁工事:クロス貼替えや塗装、防音設備の設置など
- 天井工事:ボード貼替えや塗装など
- 建具工事:ドアや窓ガラス、ブラインドの設置など
- パーテーション工事:アルミやスチール、ガラスのパーテーション設置など
- 造作壁工事:素材の特徴を活かした壁の設置など
- サイン工事:エントランスやドアへの看板設置など
- 電気工事:照明やコンセント、スイッチ、ブレーカーの増設など
- 通信回線工事:サーバーやルーター、電話機、事務機器の移設や増設など
- 消防設備工事:火災報知器や誘導灯の設置など
- セキュリティ工事:セキュリティ設備や指紋認証システム、防犯カメラの設置など
- 原状回復工事:オフィス退去時の施工した設備や什器の取り外しなど
なおオフィスの内装デザインと工事の流れについて下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
オフィス内装工事の費用
オフィスの内装工事を検討する際は、予算確保のために正確な費用を計算することが大切です。また工事内容によって100万円単位で変動するため、費用をできるだけ抑えたいところです。オフィス内装工事費用の相場と内訳、抑え方をご紹介します。
工事費用の相場
オフィス内装工事費用の相場は、坪単価10〜30万円程度です。多くのケースで坪単価10〜20万円程度ですが、こだわる設備が増えると坪単価30万以上になります。例えば30坪のオフィスであれば、300〜900万円が工事費用の相場です。
ただし上記の坪単価は、あくまでも目安として考えてください。物件の種類や立地、規模、工事内容、使用する素材、設備のグレードなどにより変動しますので、同じ広さのオフィスであっても費用に大きなひらきが生じます。
物件の種類を例にすると、ある程度の内装設備が施工されている居抜き物件よりも、一から設備を施工する必要があるスケルトン物件のほうが、設備の購入費や施工費がかかります。
工事費用の内訳
上記のとおりにオフィス内装工事費用は条件に応じて変動しますので、主な内訳と目安を把握しておきましょう。30坪のスケルトン物件にオフィスの内装を工事する費用を試算して、下の一覧にまとめました。
内装工事費用の内訳 | 30坪のスケルトン物件 |
仮設工事(足場の設置や床・壁の養生など) | 10万円程度 |
床工事費 | 20万円程度 |
壁工事費 | 50万円程度 |
パーテーション工事費 | 80万円程度 |
造作壁工事費 | 20万円程度 |
サイン工事費 | 30万円程度 |
設備工事(電気・水道・ガス) | 50万円程度 |
通信回線工事 | 20万円程度 |
消防設備工事 | 50万円程度 |
セキュリティ設備工事 | 50万円程度 |
合計 | 380万円程度 |
上記の他にも工事内容を追加すると費用が加算されますので、優先順位を付けて施工したい設備を決めていきましょう。
工事費用の抑え方
オフィス内装工事費用の抑え方は、いくつかあります。まずは居抜き物件にオフィスを開設することです。オフィスの居抜き物件を契約すればある程度の設備が施工されているため、新たに工事をする箇所を減らすことができます。
また設備や内装材のグレードや数を検討することも、費用削減につながります。特に内装設備の全てにこだわると、費用が割高になってしまいます。予算内に費用を収められるように、調整してみましょう。
最後に業者選びにおいては、複数業者から見積もりを取ること(相見積もり)をおすすめします。理由は同じ施工内容でも業者によって見積の内容や金額が異なるからです。特にデザインから施工管理までを一貫して依頼できる業者に依頼すると、時間と手間、費用を削減できます。
内装工事を依頼する業者の選び方
オフィス内装工事では、業者選びも大事です。業者選びに失敗すると納期に間に合わなかったり、アフターフォローを受けられなかったりするからです。失敗を防ぐために、内装工事を依頼する業者の選び方を確認していきましょう。
物件探しやデザインから対応できる業者を探す
まずは窓口をまとめるために、ワンストップサービスを提供できる業者をおすすめします。オフィス内装工事の内容はさまざまですので、工事箇所ごとに業者を選ぶと打ち合わせの手間も費用も増えてしまうからです。
内装のデザインと工事だけではなく、物件探しから集客までを担当してくれる業者も存在します。ワンストップサービスの業者に依頼して時間と費用が浮いた分だけ、他の準備に注力できることになります。
なおオフィスの内装デザインについて下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。
オフィス内装工事の実績をもつ業者に相談する
次にオフィス内装工事の実績をもつ業者に相談したいです。オフィスや店舗の業種ごとに工事内容が異なるため、実績の豊富な業者ほど対応力が高いです。ただし店舗内装工事の実績が多いからといって、オフィスに対応できるとは限りません。
なお業者の実績を調べるときには、実績数だけではなく得意分野も把握してください。「木材を使ったデザインが得意な業者」「小規模オフィスの内装工事が得意な業者」などと特徴を分析しながら、自社オフィスに対応できる業者を選別しましょう。
接客やアフターフォローが親切であるかを見極める
さらに接客やアフターフォローが親切であるかを見極めることもポイントです。工事終了後にオフィスを利用していくと、時間とともに不都合や劣化、用途変更などが生じます。
接客とアフターフォローが親切な業者であれば、問題が生じたときにスムーズに対処してくれます。より快適なオフィス空間を維持できるように、工事終了後に定期訪問してくれたり、相談しやすかったりする業者を選んでください。
相見積もりを取って比較検討する
最後に各業者の工事の内容と費用を比較検討するために、相見積もりを取ってください。相見積もりを取ることで工事費用の相場を把握したり、余分な作業を省いたりできます。
同じ工事内容であっても対応する業者ごとに費用が異なりますので、相見積もりを取ることで適正な費用で依頼することができます。各工事の内容と費用だけではなく、アフターフォローや合計金額も比較することが重要です。
内装工事を依頼するときの注意点
オフィス内装工事を依頼する業者を選定出来たら、依頼するときの注意点も把握しておいてください。思わぬトラブルやデザインのミスマッチなどを防いで、理想的な内装工事を依頼しましょう。
内装デザインの法規制を把握する
オフィス内装デザインは建築基準法や消防法、労働安全衛生法などの法律により規制を受けます。例えば建築基準法によって壁や天井の素材が制限されています。
またパーテーションの高さによって消防署への届出や消火設備の設置が必要であると消防法が定めています。内装デザインの希望により施工する素材や設備が変わるため、事前に業者と相談をしてデザインすることが大事です。
原状回復を踏まえた工事を依頼する
オフィス物件の賃貸条件を確認したうえで、原状回復を踏まえた工事を依頼してください。賃貸借契約においては、入居前の状態に戻して物件から退去する義務(原状回復義務)が一般的に定められます。原状回復の範囲と費用負担について確認しておきましょう。
原状回復を踏まえた工事を依頼することで、退去時の余分な費用を削減できます。また貸主が事前に了承すれば、自社が退去するときに施工した設備を次の借主へ譲渡することも可能です。
工事前に業者と詳しく打ち合わせをする
内装工事を開始すると、途中でデザインやレイアウトの変更が難しくなります。そこで工事開始前に業者と詳しく打ち合わせをしてください。例えば内装デザインのポイントとして、企業の理念や事業内容が反映されていることを確認してください。
また従業員が働きやすい動線やおしゃれな空間、災害対応しやすいレイアウトなども考慮してください。理想的なオフィスをデザインできるように、疑問点や問題点を解消してから工事を開始することが重要です。
ゆとりをもって工事日程を組む
一般的に、オフィスの内装工事には2〜3ヶ月程度かかります。ゆとりをもって工事日程を組むようにご注意ください。工事が始まってから、諸事情により工期が遅れることも想定する必要があります。したがってオフィス入居1ヶ月前には内装工事が完了するように日程を組んでください。
特にオフィスを移転させる場合には、手続きする時間が必要です。ただしオフィス物件の工事を開始してから賃料が発生しますので、なるべく短い期間に工事と手続きを完了させることも検討してください。
工事中に進捗具合を定期的に確認する
内装工事中には業者に任せきりにするのではなく、定期的に進捗具合を確認してください。工期の遅れや修正工事に関する対応について工事前に業者と契約しておくと、損害を最小限に抑えられます。
具体的には「計画通りの日程で工事が進んでいるか」「自社オフィスのコンセプトや希望通りに施工されているか」について週ごとに工事現場を訪問したり、担当者に報告してもらったりしましょう。
信頼できる業者へオフィス内装工事を依頼しよう
オフィス内装工事の対象は幅広く、余分な工事費用を抑えることが必要です。デザインから施工管理までを依頼できる実績のある業者を選定して、予算内に理想的なオフィスを工事しましょう。
IDEALはオフィスのコンセプト設計から物件探し、内装デザインと工事、Web集客までをワンストップソリューションとしてご提供しています。
オフィスの開設や移転、リニューアルなどをご検討の際には、ぜひIDEALまでお問合せください。
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