2022.11.19オフィスデザイン
オフィスに内壁をデザインするコツ!役割・種類・費用・リフォーム・施工事例
本記事で、オフィスに内壁をデザインするコツを解説します。内壁の役割や種類、工事費用、リフォームする流れ、施工事例などもご紹介します。
「オフィスの内壁をどうデザインしたらいい?」「内壁の種類が知りたい!」とお悩みではありませんか?オフィスの開業や移転、リニューアルなどを検討している方はぜひご覧ください。
目次
オフィスにおける内壁の役割
始めに、オフィスにおける内壁の役割を理解しましょう。オフィスに機能でおしゃれな内壁をデザインするためには、基本事項を押さえることが重要です。
内装空間を仕切る
まず内装空間を仕切ることが、オフィスにおける内壁の役割です。オフィスフロアを内壁で仕切ることで、執務室や会議室、休憩室などをレイアウトできます。
防音性を保つ
次に防音性を保つことも、オフィスにおける内壁の役割です。例えば会議室に雑音が入ると会議の進行に支障が出るため、内壁で室外から室内へ入る音を遮断しましょう。加えて社外秘の情報が室内から室外に伝わりにくくなります。
耐火性を高める
また耐火性を高める役割も、オフィスにおける内壁の役割です。耐火性のある壁材は、火災発生時に被害の広がりを抑えます。「建築基準法」により、燃えにくい素材で内壁をデザインすることが義務付けられている点にご注意ください。
オフィスのコンセプトを表現する
さらに内壁は、オフィスのコンセプトを表現する役割も果たしえます。天井や床と同様に、内壁はオフィス空間の広い部分を占めるため、オフィスの印象や雰囲気を左右するからです。
例えばエントランスで温かく来訪者を迎えたいなら、明るい色味と天然素材で内壁をデザインしましょう。植物やブランドのロゴ、キャッチコピーなどで装飾すれば、来訪者にインパクトを与えやすくもなります。
なおオフィスの内装デザインのコンセプト設計についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
モチベーションや生産性を高める
内壁をおしゃれにデザインすることで、従業員のモチベーションや生産性を高める役割も期待できます。例えば執務室内で従業員にPC作業に集中してもらいたいなら、落ち着いた色味の壁材を選びましょう。
一方でリラックススペースには木目や明るい色味を取り入れて、穏やかに過ごせる空間を演出してください。なおモチベーションを上げるオフィス内装デザインについてご紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
オフィスに施工できる内壁材の種類と工事費用
オフィスにおける内壁の役割を把握したうえで、オフィスに施工できる内壁材の種類と工事費用をご紹介します。目的と予算に合わせた内壁をデザインするために、種類ごとの特徴や費用を押さえておきましょう。
クロス
オフィスに施工できる内壁材として、まずクロス(壁紙)があります。白の無地だけでなく、木目調やレンガ調などがあります。つまりコンセプトによって素材や色味を選ぶことで、落ち着いた雰囲気にしたり明るい印象を演出したりできます。
また他の種類よりもコストが低い点も、クロスのメリットです。クロスを施工する費用は、内壁50㎡に3万~10万円程度かかります。ただし高機能(防臭性や防汚性など)の素材を選ぶなら、材料費が高くなる点にご注意ください。
タイル
またタイルも、オフィスに施工できる内壁材になります。耐久性と耐水性があるため、水周りに施工可能です。加えて落ち着いた雰囲気や高級感を演出しやすいため、オフィスの応接室やエントランス、役員室などにも適します。
タイルの工事費用はクロスに比べると割高で、内壁50㎡に30万~50万円程度かかります。費用を抑えるためには内壁の全面をタイルにせず、一部分だけにアクセントとして取り入れることも可能です。
ガラス
次にガラスも、内壁に施工できます。窓に設置する透明ガラスやコーポレートカラーを取り入れられるカラーガラスなどがあります。開放感を演出するために、会議室やリラックススペースに施工することも可能です。エントランスに照明を当てて、ガラスに入れた社名やロゴを目立たせることもできます。
内壁にガラスを施工する費用は1万~5万円/㎡程度ですが、ガラスの素材や厚みによって変動します。また既存の内壁をガラスに変更するなら、撤去作業に5~10万円程度かかります。内壁の全面ではなく、一面だけをガラス張りに施工することもできます。
パーテーション
パーテーションは造作壁ではありませんが、オフィスに施工できる内壁材です。造作壁に比べて、施工しやすく費用が安いです。設置型には工事が必要ですが、置き型であれば用途に合わせて設置と撤去をできます。
パーテーションを施工する費用はドア1枚とパネル4枚で10ー20万円程度ですが、素材とサイズによって変動します。パーテーションの種類や工事費用について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
塗装
なお塗装も、オフィスに施工できる内壁材です。珪藻土などの天然塗料や色付けが簡単な化学塗料などを選び、左官職人が手作業で仕上げます。例えば重厚感や和の雰囲気を出したいオフィスに適しています。
塗装工事費用は、50㎡で5万~15万円程度です。ただし塗装の面積や塗料の種類などによって、費用に幅が出ます。例えばアクリル塗料は安価ですが耐用年数が短く、天然塗料は環境に優しいですが高いです。コンセプトと予算を踏まえてご検討ください。
オフィスに内壁をデザインするコツ
内壁の種類や工事の費用を把握したうえで、オフィスに内壁をデザインするコツを押さえましょう。オフィス空間で内壁が役割を果たせるように、目的や素材などを検討する必要があります。
デザインの目的を明確にする
まずオフィスに内壁をデザインする目的を明確にしてください。例えば「会議室の防音性を高めたい」「執務スペースとリラックススペースに分割したい」などの目的が想定されます。
目的を達成できる内壁を施工できなければ、余分な追加工事がかかる恐れがあります。目的によって造作壁ではなく施工型パーテーションが適している場合もあるため、多面的に検討してください。
内装全体の雰囲気に合わせる
また内装全体の雰囲気に合わせることも、オフィスに内壁をデザインするコツです。ブランディング効果を得られるように、オフィスのコンセプトに基づいて内装全体をデザインしましょう。
例えば白と灰色でまとめられた執務室に真っ赤な内壁をデザインすると、内装全体の雰囲気になじみにくくなります。ただし会議室に明るい内壁をデザインすることで、活発な議論を促す効果を期待できます。
コーポレートカラーやロゴを取り入れる
加えてコーポレートカラーやロゴを取り入れる点も、オフィスに内壁をデザインするコツです。例えば執務室の内壁にコーポレートカラーの爽やかな青色を選びロゴを入れると、オフィスの独自性を演出できます。
またオフィスの来訪者へ事業内容や理念をアピールするために、エントランスの内壁にコーポレートカラーやロゴを取り入れて、掲示物や動画などでメッセージを発信することもできます。
壁材の機能性にこだわる
さらなるオフィスに内壁をデザインするコツは、壁材の機能性にこだわることです。壁材の種類ごとに機能は異なりますので、内壁を施工する場所や予算などに応じて選定してください。
例えば給湯室の壁材には防汚性や耐水性が求められるので、タイルやステンレスが当てはまります。機密性の高い情報を扱う会議室には、防音壁材を選びましょう。
オフィスのおしゃれで機能的な内壁施工事例
オフィスにデザインしたい内壁のイメージを膨らませるために、施工事例を調査しましょう。IDEALが施工したオフィスの内壁を取り上げながら、上記のデザインするコツが活かされている点を解説します。
映える青い内壁
「株式会社FREEDiVE」様のオフィスには、来訪者に「自然や宇宙」を想起させるように、エントランス全体に映える青い内壁がデザインされました。内装全体のスタイリッシュな雰囲気を演出するために、床や天井にも同じ青色が配色されています。
一方でリラックススペースには落ち着いた雰囲気を演出できるように、レンガ調や木目調のクロスが施工されている点も特徴的です。ただしオフィスのコンセプトを感じさせるように、青色の壁とつながりがもたれています。
コンセプトを表現した内壁
「株式会社レバレッジ」様のオフィスには、エントランスと執務スペースを仕切るために、コンセプトを表現した内壁が施工されました。エントランス側には来訪者にインパクトを与えるため、白と黒で社名が壁面全体に描かれています。
一方で執務スペース側には、従業員が前向きな気持ちになれるように、明るいトーンでオフィスのコンセプトがアートで表現されました。内装全体の雰囲気に合わせるように、什器の色味と調和されています。
白に統一された内壁
「株式会社イオシス」様のオフィスには、内装全体の統一感が出るように白色の内壁がデザインされています。特にエントランスと会議室に高級感を演出するために、白レンガが施工されています。レンガの上に浮き出すように、ロゴがデザインされている点が特徴的です。
また単調なデザインとならないように、会議室の内壁に部分的に木目が施工されて、アクセントになっています。さらに採光や透明性のために、ガラスの窓やドアも施工されました。
カラフルな内壁
「株式会社hitocolor」様のオフィスには、「十人十色」というコンセプトを表現するために、カラフルな内壁がデザインされました。内装空間全体は黒と基調としてデザインされていますが、エントランスや会議室の内壁は鮮やかな配色でデザインされています。
また集中スペースとして複数レイアウトされましたが、コンセプトに基づいて内壁の色が個室ごとに塗分けられています。
シックな内壁
「株式会社オーガスタ」様のオフィスには、重厚感のあるレンガのシックな内壁がデザインされています。派遣業務に従事する従業員に期待感を感じてもらえるように、海外ドラマに出てくる街並みのような内装空間がデザインされています。
加えておしゃれな雰囲気を演出するために、水槽が内壁に組み込まれています。暗くなりがちなレンガの内装空間に、水槽の透明感で変化が与えられています。
オフィスに内壁を施工する流れ
オフィスにデザインする内壁の目的や素材、予算を決めたら、施工する流れをご確認ください。オフィスの業務に支障が出ないように、施工スケジュールを組みましょう。
フロアをレイアウトする
オフィスの内壁工事は、まずフロアのレイアウトから始まります。既存の内壁をリフォームする場合も内壁を新たに施工する場合も、各エリアの用途や面積を決めなければデザインできません。
例えばテレワーク推進により執務室を縮小できるなら、オフィスフロアを内壁で分割して休憩室や会議室を新設できます。
内壁材と厚みを決める
次に内壁材と厚みを決めてください。内壁を施工する目的に合わせて、適した内壁材と厚みを決めましょう。
内壁の厚みが増すと、防音性が高くなり頑丈になります。一方で厚みを増すとフロア面積を取りますので、執務や会議に必要なフロア面積を計算してください。
工事の許可を得る
次に賃貸物件にオフィスを開設しているなら、物件所有者に工事の許可を得てください。オフィス物件の賃貸借契約では一般的に退去時に原状回復を求められるため、工事する前に工事の内容や時期を許可されなければなりません。
なおリフォームを開始する際には、トラブルにならないように物件所有者とデザイン図を共有したり、ビル内のテナントに告知したりしましょう。
見積もりを取る
また適切な費用で内壁工事できるように、複数の業者に見積もりを取りましょう。相見積もりを取る際には、各業者に同じ条件を提示して見積もりを取っていることを知らせてください。
なお各工程の手数料や相談時間を減らすためには、内壁のデザインから工事、アフターフォローまでワンストップで対応できる内装業者がおすすめです。
工事を依頼する
相見積もりで内装業者が決定したら、工事を依頼しましょう。内壁工事の内容と費用を確認したうえで、契約してください。オフィスの内壁と合わせてリフォームできる工事を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
おしゃれで機能的な内壁をデザインしよう!
施工する場所やフロアの面積など踏まえて、おしゃれで機能的な内壁をデザインしましょう。内壁が役割を果たせるように、内壁材の機能性を追及したり、内装全体の雰囲気に合わせたりしてください。
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