2020.10.25 2020.10.22オフィスデザイン
オフィスのデザインイメージは崩したくない!そんなときのお手本となる事例
オフィスのリニューアルには時間と費用、そして労力がかかります。特に大人数のオフィスとなると、作業効率とデザインのバランスを考えるのはなかなか大変なものです。 また、新しい要素を加えたいものの、あまり冒険はしたくないという経営者もいるでしょう。この記事では、そのような企業のお手本ともいうべき「株式会社JTOWER」の事例を紹介します。
目次
企業イメージを反映させた機能的で無駄のないオフィス
オフィスの移転やリニューアルは、社員の気分も一新させる効果を得ることが可能です。
しかし、業務内容によっては、斬新なデザインにしてしまうと企業イメージを変えてしまうことも心配されます。今回紹介する「株式会社JTOWER」は、通信インフラシェアリング事業を海外と国内で展開している企業です。
信頼と安定のイメージを優先しつつ実現した、機能的でおしゃれなオフィス作りのポイントを説明していきます。
従来の「オフィス」という硬いイメージは保持
従来のオフィスで使われる備品といえば、事務用チェアや事務用デスクといったオフィスファニチャーが一般的です。オフィスファニチャーのメリットは、業務を行ううえで必要な機能性が優先されているところにあります。
色使いやデザインも斬新なものは控える傾向が見られ、どちらかといえば保守的です。しかし、だからこそ勤勉でまじめという印象を与えることもできます。
「株式会社JTOWER」の場合、チェアやデスクなどをオフィスファニチャーでまとめることで勤勉で真面目というイメージを保持しています。
隠れた遊び心で洗練されたオフィスが誕生
正確さや信頼を重視する企業にとって、オフィスを保守的な印象にまとめることは大切です。しかし、あまりにも硬すぎる空間にまとめてしまうと、社員のモチベーションをそいでしまうかもしれません。
今回の事例ではオフィスファニチャーでまとめてはいますが、照明の配置や色の使い方などを工夫するという遊び心を加えています。
その結果、圧迫感が排除され、緊張しすぎるということがありません。そのうえシンプルで無駄がなく、しかも洗練されたおしゃれなオフィスが完成しました。
ガラスを採用することでプライバシーと開放感を実現
通常、オフィスはいくつかの空間に分けられています。
目的に応じて部屋を仕切ることは大切ですが、間仕切りの使い方やデザインによっては狭い印象を与えがちです。今回の事例では、ガラスを使うことで開放感を実現しています。
間仕切りをガラスにして圧迫感を解消する
部屋と部屋を完全な壁で間仕切りしてしまったとき、広さによっては非常に圧迫された印象を受けます。オフィスビルの場合、部屋の配置や広さによっては窓が確保できないということも出てくるでしょう。
特に、会議室や業務を行う部屋は滞在時間が長くなりがちです。社員のストレスの軽減を考えるうえでも、開放感がある方が好ましいといえます。
今回の事例では、間仕切りにガラスを使うことで圧迫感の解消を可能にしています。奥行きを感じることもできますし、狭いオフィスの場合でも有効的な方法です。
すりガラスの採用で適度にプライバシーを保持
間仕切りにガラスを使用すると、解放感を得ながら空間を上手に分けることができます。必要に応じて防音ガラスを使用すれば音漏れの解消も可能になるでしょう。
しかし、全面を透明のガラスにしてしまうと、プライバシーが損なわれるというデメリットが生じます。その問題を解決できるのがすりガラスです。
今回の事例のように、部分的にすりガラスを採用すればプライバシーを適度に守ることができます。
部分的にすりガラスにする方法は、はじめから切り替えになっているガラスを使う他、透明なガラスに後からすりガラスシートを貼るという方法もあります。
ベースカラーを白にすることで奥行きのある空間に
空間をデザインするうえで重要な鍵となる要素の一つが色です。中でも、壁や床、天井といったベースとなる部分に使う色は、働く人の精神状態にまで影響を及ぼすこともあります。
今回の事例でベースカラーに使用されている白には、どのような効果が得られるのか解説していきます。
ベースカラーを白にすることで広がりのある空間に
一般的に、白は開放感を得やすい色です。そのため、空間を広く見せたいときには白を多用することがよくあります。今回の事例では壁と天井、そしてテーブルなど主な部分が白で統一されています。
こうすることで、開放感のある明るい空間作りができているのです。ただし、すべてをただ真っ白にしてしまうと単調な印象になりやすく、メリハリがありません。
「株式会社JTOWER」のオフィスは天井部分の白に照明をはめ込み、周囲の素材とは異なる白を作り出すことでメリハリを出しています。
そして、床にグレーを入れることで安定感と落ち着きのある空間が実現できています。
白はフラットで穏やかな気分にしてくれる
白はどのような色とも合わせやすいフラットな色です。清潔感もあり、新しいことを始めるときに選ぶとよい色といわれています。
心理的な効果として見た場合、白い色は穏やかで落ち着いた気分を得やすいでしょう。また、明るい気分にしてくれるという効果も期待できます。
今回のように、オフィスの移転やリニューアルとして採用するには、白は好ましい色といえます。経営者から社員まで、企業が一丸となって新たなスタートを切るにはふさわしい色です。
気分の切り替えを促してくれるアクセントカラー
オフィスの中でスペースごとにデザインを変えなくても、色で切り替えをすることは可能です。
今回の事例では白をベースカラーとしていますが、アクセントカラーを使うことで気分を切り替える効果を得ることもできます。特に目を引いているレッドとブルーの役割について見ていきましょう。
冷静な判断力と集中力を持たせてくれるブルー
オフィスを作るにあたって、ブルーは一般的であり保守的な色です。ブルーは、事務用チェアによく採用されています。
真面目で勤勉さを感じさせる色でもあり、集中力や冷静な判断を誘導してくれることも期待できます。そのため、業務を行う空間や会議室のような決断と集中力が求められる場所に適した色の一つです。
今回の事例では、シンプルで洗練された中に保守的な要素として存在感を見せているのがブルーの事務用チェアです。
新しいオフィスでありながら、気持ちが散漫になることなくしっかりと落ち着いた判断ができる色使いといえます。また、深い色味のブルーを使うことで、周囲の白やグレーとの調和もでき、全体的に落ち着いたオフィスになっています。
新しい気分にさせてくれるレッド
レッドは情熱や愛情などの意味を持つ色です。そして、何か新しいことを始めたいときにも選ばれることが多いといわれています。
レッドは行動的でエネルギッシュにしてくれる効果を得やすく、気分を変えたいときにふさわしい色といえるでしょう。「株式会社JTOWER」では、会議室からやや離れた窓側にリフレッシュスペースを設けています。
そこで使われているのがレッドのチェアです。会議室の保守的で勤勉な印象とは異なり、気分を一新してくれる効果を狙うには適切な色選びといえます。
チェアのデザインも事務用のものとは異なり、今回紹介したオフィスの中では唯一くだけた空間です。だからこそ、ここで気分をリフレッシュできるのでしょう。
保守的なオフィスに新しい要素を加えるとおしゃれな空間が生まれる
オフィスをリニューアルするとき、何かしら新しい要素を加えたくなる企業は多いのではないでしょうか。
しかし、業種によっては保守的なイメージを崩せないこともあります。また、既存のファニチャーを活用したいということもあるでしょう。
従来のオフィスのイメージを守りながら新しい要素を上手に加えたいときには、オフィスデザインのプロに任せてみましょう。
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