2023.05.03 2023.07.09オフィス移転
オフィス移転に失敗する原因と対策!移転する理由や事例も紹介
本記事で、オフィス移転に失敗する原因と対策を解説します。オフィスを移転する理由や事例もご紹介します。オフィスの開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
オフィスを移転する理由
オフィスの移転には経費や時間がかかりますので、理由を明確にしましょう。生産性やブランディング、人材採用、業績の観点を取り上げて、一般的なオフィスを移転する理由をご紹介します。
生産性を上げる
オフィスを移転する理由として、まず生産性を上げる点が挙げられます。2018年に行われた調査によると、オフィス移転の理由として「業務効率化・生産性向上のため」が上位にランクインしています。
参照:ザイマックス総研の研究調査「オフィス移転・入居の理由」
働きやすい環境を整えることで従業員の作業効率が高まると、仕事に対する意欲の向上も期待できます。生産性を上げるために、レイアウトを変更したり、ITシステムを導入したりして、従業員が働きやすいオフィスをデザインしましょう。
ブランディングする
次にブランディングする点も、オフィスを移転する理由です。同業種のオフィスが集まる地域へ移転すると、関連企業との取引がしやすく、消費者に自社の商品やサービスをイメージしてもらいやすくなります。
例えば金融業のオフィスは、東京証券取引所がある日本橋近辺に集まっています。同じ地域に移転すれば、金融業者としての社会的信用を高めやすいです。オフィスのブランディングを成功させるポイントについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
人材採用を強化する
また人材採用を強化する点も、オフィスを移転する理由です。求職者の希望条件を満たすオフィスをデザインすることで、優秀な人材を採用しやすくなります。例えば交通の便が悪い立地だと求人応募者が集まらない恐れがありますので、オフィス移転を検討しましょう。
2021年に行われた調査によると、出社したいオフィスの条件として「個室がある」「カフェスペースがある」などが挙げられています。
参照:ザイマックス総研の研究調査「出社したいと思うオフィスの条件(2021) 」
業績を回復させる
そしてオフィスを移転する理由として、業績を回復させる点も挙げられます。オフィス物件の賃料は、固定費のなかで大きな割合を占めます。現在よりも安い賃料の物件へオフィスを移転させれば、コストカットが可能です。
一般的にオフィス物件の適正な賃料は、月間売上の1割未満です。オフィスの業種・業態や規模によって割合は変動しますが、賃料の割合が増えるほど利益率が下がります。売上と経費、利益率を計算して、適正な賃料のオフィスへの移転を検討しましょう。
参照元:貸事務所ドットコムポータル「オフィスの賃料を考える!売上に対する地代賃料の割合」
オフィス移転に失敗する原因
オフィスを移転する理由を明確にしたうえで、事前に失敗する原因を把握しておきましょう。オフィス移転の理由やスケジュール、工程、業者、費用に関する失敗をご紹介します。各原因の対策については、後ほど取り上げますので、併せてご覧ください。
理由が不明確である
まず理由が不明確だと、オフィス移転に失敗する原因になりやすいです。オフィス環境の課題を特定できていないと、オフィス移転の理由が明確になりません。したがってオフィスの立地や物件選び、設備・機器・什器の選定を間違えやすいです。
またオフィス移転理由が不明確だと、従業員からの理解や協力を得にくくなります。オフィス移転によって通勤時間が長くなったり、業務に支障が出たりすると、従業員からの不満が挙げる恐れもあります。
スケジュール管理が適切でない
次にスケジュール管理が適切でないと、オフィス移転に失敗する原因になります。大規模なオフィス移転なら、1年ほど前からスケジュールを組まなくてはなりません。しかし各工程の遅延やトラブルが起きると、スケジュール通りに進まなくなります。
例えば内装工事のスケジュールが適切でないと、予定どおりに工事が進まず、荷物搬入の予定もずれ込みます。予定通りにオフィス移転作業が進まないと、業者との調整や余分な賃料が必要です。
準備作業に不備がある
また準備作業に不備があると、オフィス移転に失敗する原因になります。オフィス移転の準備作業は幅広く、複雑な手続きも含まれます。オフィス移転の担当者や業者間で、連絡調整や相談が滞ると、各従業員に具体的な指示ができません。
例えばインターネット回線工事の手配が漏れると、移転先のオフィスでインターネットに接続できない期間が発生します。インターネット回線の整備が遅れると、通常業務でクライアントに不利益を与える恐れがあります。
実績やノウハウの少ない業者を選んだ
そして実績やノウハウの少ない業者を選ぶと、オフィス移転に失敗する原因になりやすいです。低コストでも実績やノウハウが少ないと、スケジュールや作業の不手際が起きる恐れがあります。
例えば移転業者が荷物の搬出・搬入作業に不慣れで、オフィス物件を傷つけてしまうと、貸主から修繕費を請求されてしまいます。また近隣への配慮が足りないと、苦情を受ける恐れもあります。
費用が高すぎるから
加えて費用が高すぎると、オフィス移転に失敗する原因になります。オフィス移転費用には、オフィス物件取得費だけではなく、移転作業費や廃棄物処理費、設備・機器・什器購入費なども含まれます。
オフィス移転の経験値が少ないと、費用の相場を掴むことが難しいです。オフィス物件の解約予告期間を過ぎてしまうと、余計に賃料がかかります。原状回復工事の業者選定を貸主に任せると、相場以上に費用がかかる恐れがあります。
オフィス移転失敗の対策
オフィス移転に失敗する原因を生み出さないように、事前に対策を講じましょう。オフィス移転失敗の対策として、市場調査や流れ、チェックリスト、業者選び、費用節約の方法をご紹介します。
移転市場を調査する
オフィス移転失敗の対策として、まずオフィス移転市場を調査しましょう。市場調査により、オフィス移転の増減や拡大・縮小・分散化の傾向などを把握できるからです。
また自社と同じ理由からオフィスを移転した事例を調査することで、オフィスデザインや予算などの参考情報を獲得できます。後ほど事例をご紹介します。
なおコロナ禍を経てテレワークを導入した企業では、オフィスの縮小移転や分散化が増えています。コロナ禍のオフィス移転の動向を解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。
移転の流れを押さえる
次に移転の流れを押さえることで、オフィス移転失敗の対策を講じましょう。基本的なオフィス移転の流れは、以下のとおりです。
- 移転1年前から計画を立案
- 移転6か月前に解約通知
- 移転3カ月前から手続き開始
- 移転2カ月前から工事開始
- 移転1カ月前から届出や申請
上記の流れと事業内容や社会情勢を踏まえて、オフィス移転のスケジュールを管理してください。各工程に必要な期間を計算できれば、ゆとりをもたせて移転作業を計画できます。各工程の詳細についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
チェックリストを活用する
またチェックリストを活用することで、オフィス移転失敗の対策を進めましょう。オフィス移転の前後には、通常業務も並行して進めなくてはなりません。チェックリストを活用することで、多忙な時期でも必要な工程を漏れなく完了させやすくなります。
オフィス移転のチェックリストは、大まかに下記の3項目に分けられます。
- 旧オフィスからの退去
- 新オフィスへの入居
- 官公庁への届出・申請
上記の3項目について、5W1H(「いつ」「誰が」「何を」「どこで」「どのように」)の観点から、移転作業を可視化することが大切です。オフィス移転のチェックリストやマニュアルを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。。
信頼できる移転業者を選ぶ
そしてオフィス移転失敗の対策として、信頼できる移転業者を選びましょう。安すぎる費用を提示される場合には、公式サイトや口コミサイトなどにおいて、移転業者の実績や評判などを調査してください。なるべく実績が豊富で評判の良い業者を選ぶと良いです。
また接客が丁寧でアフターフォローが充実している移転業者を選びましょう。移転後のトラブルに速やかに対応してくれたり、レイアウト変更の相談に応じてくれたりする業者なら、信頼できます。
他にもオフィス移転業者の選び方を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
移転費用を節約する
なお移転費用を節約することも、オフィス移転失敗の対策です。オフィス移転費用を節約する方法は、以下のとおりです。
- 複数業者から相見積もりを取る
- 退去から入居までを一括して依頼する
- 旧オフィスの什器や設備を再利用する
- 不用品を廃棄して運搬量を最小限にする
- 居抜きやフリーレントの物件を契約する
移転費用は安くないため、上記の方法を駆使して少しでも無駄を省きましょう。各方法の詳細についてご紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
オフィス移転の事例
オフィス移転失敗の対策を講じる際には、事例を調査しましょう。同じ理由からオフィスを移転した事例を調査することで、オフィスデザインや予算などに関する参考情報を得られます。本記事では、IDEALの施工したオフィス移転の事例をご紹介します。
事業内容を表現したオフィスへの移転
「株式会社グリフィン」様は、コンサルティングやインターネットメディア、広告代理事業などを展開されています。オフィス移転において、事業内容を表現した内装がデザインされました。
来社した顧客にインパクトを与えられるように、エントランスに大型LEDビジョンが施工。コンセプトが伝わるように、事業内容を説明する動画が配信されています。
またエントランスに奥行きを出すために、奥の壁にオーロラフィルムがデザイン。幻想的な空間を演出できるように、見る角度によって色が変わります。
人材採用の強化できるオフィスへの移転
「QLデンタルメーカー株式会社」様は、「若手の人材不足という歯科技工業界の現状を変えたい」という理由から、人材採用の強化を目指してオフィスを移転されました。
エントランスとコミュニケーションスペースが落ち着いた雰囲気となるように、古材やタイルが施工。統一感を出すために、什器の色合いが揃えられています。また技工室が明るい作業空間になるように、白を基調にガラスパーテーションがデザインされています。
従業員が働きやすいオフィスへの移転
飲食店のプロモーションやコンサルティングを営む「株式会社 シトラス」様。従業員が働きやすい環境を整備するために、オフィスを移転されました。コミュニケーション活性化を図るために、エントランスにコミュニケーションスペースがレイアウトされています。
また執務室で業務の内容や人数に合わせて作業場所を選べるように、広々としたデスクや衝立で区切られた集中デスクが配置。仕事のストレスを軽減できるように、オフィス空間にグリーンが配置され、彩りと深みが加えられています。
コミュニケーションを活性化させるオフィスへの移転
「株式会社 ベストワンドットコム」様は、クルーズ船の専門旅行を企画運営されています。従業員に居心地の良さを感じてもらいやすく、コミュニケーションが活性化される空間を目指して、オフィスを移転されました。
旧オフィスに休憩スペースがなかったため、新オフィスにはフリースペースがレイアウト。従業員がリラックスすることで、自然と会話が生まれることが期待されています。
また居心地の良さを演出できるように、内装材や什器に明るい色味が配置。リラックス効果を期待して、グリーンもたくさん設置されています。
サービスを連想させるオフィスへの移転
家事代行サービスを提供する「株式会社ベアーズ」様。サービスを連想させるインパクトのある空間を目指して、オフィスを移転されました。来客者にサービスをアピールできるように、エントランスにガラス張りの研修フロアを施工。会社の透明性と明るさを表現するために、会議室もガラス張りで統一されています。
また多様な働き方に対応できるように、パーテーションで仕切られた個室やソファが配置されたフリースペースなどもレイアウト。従業員の働きやすい環境を整備することで、生産性向上が期待されます。
オフィス移転の失敗を回避しよう!
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