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2023.11.20  2023.11.07オフィス内装工事

オフィスの断熱・遮熱対策とは?断熱材・遮熱材の種類や製品事例・工事費用

本記事で、オフィスの断熱・遮熱対策について解説します。断熱材・遮熱材の種類や製品事例・工事費用もご紹介します。オフィスの開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

オフィスの断熱・遮熱対策とは?基本情報を紹介

オフィスの断熱・遮熱対策とは?基本情報を紹介

オフィスの断熱・遮熱対策を計画する前に、まず基本情報(目的・メリット・デメリット・断熱材と遮熱材の違い)を確認しましょう。基本情報を押さえたうえで、オフィスに必要な断熱・遮熱対策を検討できるからです。

目的

まずオフィスの断熱・遮熱対策の目的は、室内の温度を一定に保つことです。夏に暑く、冬に寒い職場環境では、従業員のモチベーションや作業効率を下げてしまいます。季節の変化に関わらず、オフィス内の温度環境を保たなくてはなりません。

そこでオフィス内の温度を一定に保つために、夏には太陽光や外気の熱の侵入を防ぎ、冬には室内の熱を逃がさないように、断熱・遮熱対策をしましょう。オフィスの開設や移転の際には、物件の断熱・遮熱性能を踏まえて、内装や外観の工事を計画してください。

メリット

次にオフィスを断熱・遮熱対策するメリットは、空調・暖房費の削減や結露の防止などです。太陽光や外気の影響を避けて、オフィス内の温度を一定に保つことができれば、空調・暖房費を抑えられます。

またオフィス内と外気の温度差による結露を防止できると、カビやダニの発生を抑制できます。カビやダニが発生すると、従業員の健康被害を引き起こす恐れがあります。なお断熱・遮熱対策だけではなく、衛生的で快適なオフィスを保つためには、空調・換気設備も考慮しましょう。

デメリット

一方でオフィスを断熱・遮熱対策するデメリットは、コスト増加(工事費用とメンテナンス費用)です。オフィスに断熱材・遮熱材を施工するためには、工事費用がかかります。施工する範囲や量が増えるほど、工事費用は高いです。

また一度施工した断熱材・遮熱材は、時間の経過と共に劣化・破損していきますので、定期的に補修や交換などのメンテナンス費用も必要です。オフィスのメンテナンス費用についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

断熱材と遮熱材の違い

なおオフィスの断熱材と遮熱材の違いは、温度を一定に保つ仕組みと施工される場所です。断熱材は、屋根裏や外壁の内部に施工されることで、オフィス外からの熱の侵入とオフィス内からの熱の損失を防止します。

一方の遮熱材は、屋根や外壁等に施工されることで、太陽光を反射します。太陽光の熱を遮断できますが、外気の熱の侵入を防止できません。断熱・遮熱だけではなく、オフィスの耐震対策も重要ですので、次の記事も併せてご覧ください。

オフィスに施工できる断熱材・遮熱材の種類と価格

オフィスに施工できる断熱材・遮熱材の種類と価格

基本情報を押さえたら、オフィスに施工できる断熱材・遮熱材の種類と価格も調査しましょう。予算内に、オフィスに適した断熱材・遮熱材を選ぶためです。5点(無機繊維・天然・石油素材と塗料やシート・フィルム)をご紹介します。

無機繊維素材の断熱材

まず無機繊維素材の断熱材を、オフィスに施工できます。グラスウールやロックウールなどから製造される断熱材です。建築基準法の定める不燃材料であるため、断熱性だけではなく、防火性もあります。

参照元:国土交通省「不燃材料を定める件」

またグラスウールやロックウールの原料は鉱物であるため、害虫対策にもなります。そして吸音性もあるため、オフィスの防音対策にも利用される断熱材です。ただし吸湿性が低い点にご注意ください。

なお無機繊維素材の断熱材の価格は、1㎡当たり500~2,000円程度です。他の種類よりも価格が安く、オフィスや店舗、住宅などに利用されます。

天然素材の断熱材

次に天然素材の断熱材も、オフィスに施工できます。ウールやコルク、セルロースファイバー(古紙)、廃木材などから製造される断熱材です。断熱性と併せて、ウールやコルク、セルロースファイバーには調湿性も、廃木材には防音性や吸音性もあります。

ただし天然素材の断熱材は防虫性に乏しいため、ご注意ください。ホウ酸などの含まれた防虫加工された製品を選びましょう。

なお天然素材の断熱材の価格は、1㎡当たり5千~1万円程度です。

石油素材の断熱材

また石油素材の断熱材も、オフィスに施工できます。ポリスチレンフォームや硬質ウレタンフォーム、フェノールフォームなどから製造される断熱材です。ポリスチレンフォーム・硬質ウレタンフォームには耐水性も、フェノールフォームには、耐火性もあります。

ただし石油素材の断熱材は、害虫(シロアリなど)の被害を受けやすいため、オフィスに断熱材を施工する際には、害虫対策も必要です。

なお石油素材の断熱材の価格は、1㎡当たり1千~6千円程度です。

塗料の遮熱材

それから塗料の遮熱材も、オフィスに施工できます。アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素などから製造される遮熱材です。塗料の断熱材は、太陽光を反射することで、オフィスの屋根や外壁などを熱から保護します。

オフィスの屋根や外壁などに塗装するだけで施工できるため、塗料の遮熱材のメンテナンスは簡単です。塗装が剥がれたら、上から重ね塗りができます。

なお塗料の断熱材の価格は、1㎡当たり2千~6千円程度です。耐久性が高いほど、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素の順に価格も高くなります。

シート・フィルムの遮熱材

そしてシート・フィルムの遮熱材も、オフィスに施工できます。アルミや塩化ビニルなどから製造される遮熱材です。アルミの遮熱シートは、輻射熱を反射することで、オフィス内の温度変化を抑制します。オフィスの外観(屋根や外壁)だけではなく、内装(屋根裏など)に施工できます。

塩化ビニルの遮熱フィルムは、窓から差し込む太陽光を軽減します。遮熱だけではなく、ガラス飛散防止や紫外線カットなどのできる遮熱フィルムもあります。

なおシート・フィルムの断熱材の価格は、1㎡当たり1千~1万円程度です。

オフィスに施工できる断熱材・遮熱材の製品事例

断熱材・遮熱材の種類と価格だけではなく、製品事例もご紹介します。参考情報として5点(グラスウール・木質繊維・ポリスチレンフォーム・塗料・窓フィルム)を取り上げますので、各製品の特徴を確認しましょう。

グラスウール(無機繊維素材)の断熱材

グラスウール(無機繊維素材)の断熱材

まずハイラートンPFは、旭ファイバーグラスの製造するグラスウール(無機繊維素材)の断熱材です。熱伝導率が0.043W/(m・K)で、オフィスビルや店舗物件などの天井に施工できます。

グラスウールには断熱性だけではなく、吸音性もあるため、ハイラートンPFは防音材としても使用できる素材です。高密度のグラスウールボードに、塗装仕上げをしたガラスペーパーが貼り付けられています。

参照元:旭ファイバーグラス「ハイラートンPF」

木質繊維(天然素材)の断熱材

木質繊維(天然素材)の断熱材

次にシュタイコは、株式会社イケダコーポレーションが輸入販売する木質繊維(天然素材)の断熱材です。熱伝導率が約0.04W/(m・K)で、オフィスや店舗、住宅の屋根や天井、壁、床などに施工できます。

シュタイコには断熱性だけではなく、防火性や防音性、調湿性もあり、施工から数十年の耐久性も期待できます。木質繊維から製造されており、化学物質を含んでいないエコな素材です。

参照元:STEICO「シュタイコ木繊維断熱材」

ポリスチレン・ウレタンフォーム(石油素材)の断熱材

ポリスチレン・ウレタンフォーム(石油素材)の断熱材

また高島市役所庁舎には、ポリスチレンフォームとウレタンフォーム(石油素材)の断熱材が施工されています。ZEB Ready(ZEBを見据えて高断熱の外装と高効率な省エネ設備を備えた先進的な建築物)の要件を満たした建築物です。

ポリスチレンフォームとウレタンフォームの断熱材以外にも、LED照明や放射冷暖房、ビルエネルギーマネジメントシステム、換気制御システム、太陽光発電設備などが導入されています。

参照元:国土交通省「公共建築物(庁舎)における ZEB 事例集」

塗料の遮熱材

塗料の遮熱材

それからクールタイトシリーズは、エスケー化研の製造する塗料の遮熱材です。オフィスビルの屋根や外壁などに施工することで、近赤外線を高反射して、温度上昇を抑制します。オフィス内の温度上昇を抑制することで、空調費の節約が可能です。

なおクールタイトシリーズは、環境省が推進する環境技術実証事業のヒートアイランド対策技術分野(建築外皮による空調負荷低減技術)で、遮熱性能が証明されています。国や自治体による省エネ関連の補助金・助成金の対象製品です。

参照元:エスケー化研株式会社「遮熱塗料でCOOLリフォーム」

窓フィルムの遮熱材

窓フィルムの遮熱材

そしてNANOシリーズは、3Mの製造する窓フィルムの遮熱材です。オフィスの窓に施工することで、近赤外線の90%以上をカットし、紫外線の99%以上を吸収します。太陽光の熱を遮断しながらも、高い透過性を保ちます。

近赤外線や紫外線に対する遮熱性以外にも、NANOシリーズを施工することで、窓ガラスの飛散を防止できます。200層以上のフィルムが重ねられた特殊な積層構造の遮熱フィルムです。

参照元:3M 日本「遮熱フィルム NANOシリーズ」

オフィスの断熱・遮熱工事費用

オフィスの断熱・遮熱工事費用

オフィスの断熱・遮熱工事を依頼する前に、工事費用の相場と内訳をご紹介します。予算が足りなければ工事を進められません。そこで無駄な経費を削減できるように、節約法も確認しましょう。

相場

まずオフィスの断熱・遮熱工事費用の相場は、1㎡当たり1万~3万円程度です。30坪のオフィス物件(外装の表面積50㎡程度)なら、50万~150万円程度かかります。ただしオフィス物件の規模や階数、断熱材・遮熱材の素材や施工面積などによって、工事費用は上下します。

なおオフィスの内装デザインについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

内訳

次にオフィスの断熱・遮熱工事費用の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、30坪(外装の表面積50㎡程度)のオフィス物件にかかる工事費用を試算してあります。

費用の内訳費用の目安費用の試算
(30坪のオフィス物件
外装の表面積50㎡程度)
諸経費
(出張費・足場代・
養生費・高圧洗浄費)
1㎡当たり5千~1万円程度25万~50万円程度
(50㎡)
断熱材
(無機繊維・天然・
石油素材)
1㎡あたり500~1万円程度25万~50万円程度
(50㎡)
遮熱材
(塗料・シート・
フィルム)
1㎡あたり1,000~6,000円程度5万~30万円程度
(50㎡)
合計1㎡当たり1万~3万円程度50万~150万円程度

上表のとおり、断熱材・遮熱材の施工面積が増えるほど、工事費用がかかります。オフィス物件に侵入する外気や太陽光の熱を考慮して、必要な断熱材・遮熱材の素材や施工面積を計算しましょう。

節約法

そしてオフィスの断熱・遮熱工事費用の節約法として、相見積もりや補助金・助成金などが挙げられます。相見積もりを取ることで、複数の業者の提案する工事の内容や費用、期間、アフターフォローなどを比較できます。

そして補助金・助成金を申請することで、基本的に返済義務のない資金を得られます。オフィスビルの省エネ改修や窓の断熱改修などに対する補助金・助成金が募集されています。

参照元:

国土交通省「令和5年度 既存建築物省エネ化推進事業」

先進的窓リノベ事業「対象要件の詳細」

ただし補助金・助成金ごとに申請条件や募集期間が異なるため、最新情報を確認しましょう。オフィスの省エネ対策に活用できる補助金・助成金をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

オフィスの断熱・遮熱対策を計画しよう!

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