2021.06.15 2024.09.21オフィスデザイン
オフィスにBGMを導入する効果とは?方法・費用・注意点・事例も紹介
本記事で、オフィスにBGMを導入する効果を解説します。またオフィスにBGMを導入する方法と費用、注意点、事例もご紹介します。オフィスの開設や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
オフィスにBGMを導入する効果
オフィスにBGMを導入すると、どのような効果を得られるのでしょうか?そこでオフィスにBGMを導入する効果(ストレスの軽減とサウンドマスキング、ブランディング、コミュニケーションの活性化)をご紹介します。
ストレスの軽減
まずストレスの軽減が、オフィスにBGMを導入する効果として挙げられます。ストレス軽減効果が期待できるBGMは、自然の音(波の音や小鳥のさえずりなど)です。ストレスを軽減することで、心身の健康につながります。
参照元:
Beyond Health「波の音や鳥のさえずりに健康増進効果」
ストレスの軽減や心身の健康は、従業員の生産性や欠勤に影響を与えますので、オフィスの健康経営が重要です。健康経営オフィスを実現させるポイントについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
サウンドマスキング
次にサウンドマスキングも、オフィスにBGMを導入する効果です。サウンドマスキングは、特定の音(騒音や会話など)を聞こえにくくすることです。オフィス内の騒音を軽減することで、従業員の集中力アップが期待できます。
またサウンドマスキングで室内の会話が室外へ漏れにくくなることで、情報漏洩を防止できます。サウンドマスキングの仕組みや導入する際の注意点についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ブランディング
それからブランディングも、オフィスにBGMを導入する効果です。企業イメージに合うBGMを流して、企業の雰囲気や魅力を伝えられます。例えばオフィスのエントランスに、企業のイメージソングを流す方法があります。
そこでオフィスのブランディングを展開する場合には、BGMを含めた施策を検討しましょう。ブランディングを成功させるポイントについて詳しくまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
コミュニケーションの活性化
そしてコミュニケーションの活性化も、オフィスにBGMを導入する効果です。オフィス内にBGMを流して、無音状態よりも会話がしやすい雰囲気を演出できれば、コミュニケーションの活性化につながります。
コミュニケーションの活性化は、オフィスの業務効率化やコスト削減、従業員同士の相互理解などのために必要です。オフィスのコミュニケーションを活性化させる内装デザインについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
オフィスにBGMを導入する方法と費用
効果だけでなく、オフィスにBGMを導入する方法と費用も押さえましょう。5点(専門業者と音楽ストリーミングサービス、CD・レコード、ラジオ、著作権フリー音源)に整理して、ご紹介します。
専門業者
まず専門業者が、オフィスにBGMを導入する方法として挙げられます。BGMの用途(サウンドマスキングやブランディング)やオフィスの課題(ストレス軽減やコミュニケーション活性化)などに合わせて、適したBGMの選曲や活用方法などを提案してくれます。
オフィスに導入するBGMを専門業者に依頼する費用は、月額数千円程度です。ただし初期費用(サービス加入料や音響機器工事費など)も必要で、チャンネル数によって月額費用は変動します。
音楽ストリーミングサービス
次に音楽ストリーミングサービスも、オフィスにBGMを導入する方法です。音楽ストリーミングは、インターネットにより音楽を配信するサービスです。著作権を侵害しないように、著作者の許諾を得ているサービスを選びましょう。
音楽ストリーミングサービスの費用は、月額数千円程度です。ただし初期費用(サービス加入料や音響機器工事費用など)が必要で、インターネット回線の利用料もかかります。
CD・レコード
またCD・レコードも、オフィスにBGMを導入する方法です。一般発売されているCD・レコードをオフィス内で流すためには、基本的にJASRACに利用許諾を申請をしなければなりません。
オフィス内でCD・レコードを再生する費用(使用量)は、月額数千円程度です。ただし初期費用(音響機器工事費用)が必要で、使用量はフロア面積ごとに変動します。従業員のみを対象として利用する場合には、許諾申請は不要です。
参照元:JASRAC「各種施設での BGM」(1~4ぺージ)
ラジオ
それからラジオも、オフィスにBGMを導入する方法です。音楽専門チャンネルを選べば、BGMとして活用できます。ただし選曲ができないので、従業員の集中力を妨げる楽曲が流れるリスクがあります。
オフィスにラジオを流す費用は無料ですが、初期費用(ラジオ購入費)がかかります。「radiko」を活用するとインターネットを利用してラジオを再生できますが、オリジナルコンテンツの場合には許諾申請が必要です。
参照元:
Radiko「社内や店内でBGMとしてラジコを流しても問題ありませんか」
JASRAC「お店でラジオの放送をBGMとして流す場合、音楽著作権の手続きは必要でしょうか。またAM・FMなどのラジオ放送とインターネットラジオでは、手続きに違いがありますか。」
著作権フリー音源
そして著作権フリー音源も、オフィスにBGMを導入する方法です。「著作権フリー」と明記してあるCD・レコードを購入したり、著作権が消滅した楽曲をダウンロードしたりすれば、著作権フリー音源を利用できます。
参照元:
著作権フリー音源を導入する費用は、無料です。ただし初期費用(音響機器の購入・工事費など)や運用費用(電気代やインターネット回線利用料など)はかかります。
オフィスにBGMを導入する際の注意点
導入する方法と費用と併せて、オフィスにBGMを導入する際の注意点も確認しましょう。7点(目的と著作権、時間帯、場所、音響設備・機器、選曲と音量、定期的な見直し)をご紹介します。
目的
まず目的が、オフィスにBGMを導入する際の注意点として挙げられます。BGMを導入する目的によって、選曲や再生場所などが変わるからです。BGM導入の効果が発揮されるように、目的を明確にしましょう。
例えばBGMを導入する目的が従業員のストレス軽減なら、休憩室や食堂などにリラックス効果のある音(自然音やオルゴールなど)を流しましょう。しかし執務室や会議室にリラックス効果のあるBGMを流してしまうと、逆効果(業務効率の低下)になる恐れがあります。
著作権
次に著作権も、オフィスにBGMを導入する際の注意点です。音楽には、創作された時点で著作権が発生します。創作者が著作権を放棄(著作権フリー)していない限り、商用利用には日本音楽著作権協会(JASRAC)への許諾申請が必要です。
オフィスにおいては、従業員以外の人が利用する場所(店舗として利用しているフロアや来訪者が行き来するエントランスなど)にBGMを流す場合に許諾申請が必要です。著作権を侵害しないように、BGMを導入する方法に注意しましょう。
参照元:JASRAC「音楽の著作権とは」
時間帯
また時間帯も、オフィスにBGMを導入する際の注意点です。時間帯(始業や休憩、退勤など)によってBGMを変えることで、従業員に時間の変化を意識させるため、時間管理能力の向上や残業時間の削減などにつながります。
そこで始業や休憩・退勤などの時間に、特定のBGMを流しましょう。特に仕事中と休憩中に異なる雰囲気のBGMを流せば、従業員に気分転換を促せます。
場所
それから場所も、オフィスにBGMを導入する際の注意点です。場所によって、適したBGMは異なります。例えば休憩室には、リフレッシュ効果を期待できるBGM(自然の音やオルゴール音など)が合います。
また集中力を求められる執務室には、歌詞のないジャズやクラシックなどのBGMが適しています。オフィスの執務室をデザインするポイントについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
音響設備・機器
続いて音響設備・機器も、オフィスにBGMを導入する際の注意点です。特定の範囲内にBGMを均等に流すために、音響設備・機器(音楽再生機器・ラジオやアンプ、スピーカーなど)を準備しましょう。
ただしBGMを流す場所の面積や構造などによって、必要な音楽設備・機器の機能性や台数は異なります。オフィスに設備を導入する手順についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
選曲・音量
さらに選曲・音量も、オフィスにBGMを導入する際の注意点です。人気の楽曲(J-POPや映画音楽など)を流してしまうと、業務効率を下げる恐れがあります。落ち着いた曲調や聞き流しやすい音などをBGMに選曲しましょう。
選曲だけではなく、音量が大きすぎても小さすぎても、BGMの効果を発揮できません。BGMの導入テストを実施して、適切な音量に調整しましょう。音量だけではなく、スピーカーを設置する場所や角度の調整も必要です。
定期的な見直し
そして定期的な見直しも、オフィスにBGMを導入する際の注意点です。長期的に同じBGMを流しているとマンネリ化してしまい、BGMの効果を得づらくなります。見直しの時期(数か月や年に1回)を決めておきましょう。
また業務内容やフロア、従業員数などの変更によっても、BGMを導入する場所や選曲などの見直しが必要です。従業員の要望やBGM導入の効果などを踏まえて、定期的に見直してください。
オフィスのBGM導入事例
注意点に気をつけながらオフィスにBGMを導入できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(コミュニケーション活性化とタイムマネジメント、生産性向上、サウンドマスキング、ストレス軽減)をご紹介します。
コミュニケーション活性化のためにBGMを導入したオフィス
まず「JR九州建設工事部」は、JR九州の鉄道設備工事を行う部署です。コミュニケーション活性化のために、オフィスにBGMが導入されました。BGM導入前は静かすぎる執務スペースで、雑談もできないような雰囲気だったからです。
BGM導入後は自然と従業員同士のやりとりが増え、ちょっとした相談事や雑談も気軽にできるようになりました。BGMを聞きながら笑顔になる場面も増えて、賑やかな雰囲気になった導入事例です。
参照元:Sound Design for Office「JR九州建設工事部 | 導入事例」
タイムマネジメントのためにBGMを導入したオフィス
次に「アクティス・ジャパン株式会社」は、ソフトウェア開発事業を展開している企業です。タイムマネジメントのために、オフィスにBGMが導入されました。曜日や時間によって、BGMの内容が細かく設定されています。
仕事中にはインストゥルメンタルのBGMが設定されていますが、休憩中には流行りのJ-POPやアニメソングなどが設定されています。BGMの雰囲気を変えることで、仕事中と休憩中の切り替えを促している導入事例です。
参照元:Sound Design for Office「アクティス・ジャパン株式会社 | 導入事例」
生産性向上のためにBGMを導入したオフィス
それから「日本ハムビジネスエキスパート」様は、システムの企画・開発・運用などを行っている企業です。生産性向上のために、オフィスにBGMが導入されました。キーボード音が気にならなくなり、集中力の持続を従業員が実感しています。
BGM再生用のスピーカーは、天井に埋め込まれています。オフィスの内装空間を邪魔せずに、広い範囲にBGMを響かせる効果を引き出している導入事例です。
参照元:ITmedia NEWS「「オフィスに音楽」効果はどう? 導入企業の担当者に話を聞いてみた」
サウンドマスキングのためにBGMを導入したシェアオフィス
続いて「DMZ WORK」様は、会員制のクリエイター向けシェアオフィスです。サウンドマスキングのために、BGMが導入されました。共有スペースと個室に、BGM用のスピーカーが設置されています。
サウンドマスキングにより騒音が気にならなくなり、集中力の向上が期待できます。不特定多数の人が利用するため、利用者が安心して作業できるように、プライバシーに配慮した導入事例です。
参照元:
ニュースイッチ「プロの映像・画像クリエイター専用シェアオフィスが築地に誕生」
Nekojarashi「<DMZ WORK>コワーキングスペースが 2019年3月1日にオープン」
ストレス軽減のためにBGMを導入したオフィス
そして「日本電通株式会社」様は、ICT・教育ソリューションの事業を展開している企業です。ストレス軽減のために、オフィスにBGMが導入されました。執務スペースやミーティングスペースには、自然音(小鳥のさえずりなど)が再生されています。
またハドルミーティングスペースには、サウンドマスキングのために、壁の振動で音を広げる仕組みのスピーカーが施工されています。内装デザインに馴染むように、スピーカーのデザインが検討されている導入事例です。
参照元:
毎日映像音響システム「サウンドマスキングシステム、環境音楽BGMの導入|導入事例
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オフィスにBGMを導入しよう!
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