2024.02.27 2024.03.18オフィスデザイン
オフィスのファサードとは?デザインする際の注意点・施工事例・工事費用を紹介
本記事で、「オフィスのファサードとは?」という疑問にお答えするために、オフィスにファサードをデザインする際の注意点・施工事例・工事費用をご紹介します。オフィスの開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
オフィスのファサードとは?基本情報を紹介
そもそもオフィスのファサードとは、何でしょうか?そこでオフィスのファサードに関する基本情報(定義と語源、要素、役割、エントランスとの違い)をご紹介します。基本情報を押さえたうえで、オフィスのファサードをデザインしましょう。
定義と語源
まずオフィスのファサードの定義は、「オフィス正面の外観」です。まず従業員や来訪者、消費者が目にする部分であるため、第一印象を左右する「オフィス物件の顔」になります。エントランスよりも広い部分です。
そしてオフィスのファサードの語源は、フランス語の「façade」(「うわべ」「見せかけ」)です。英語の「face」(「顔」「うわべ」)に当たる単語で、「見た目」を意味します。
要素
次にオフィスのファサードを構成する要素を確認しましょう。
- 屋根
- 外壁
- ドア
- 窓
- 看板
- 外灯
- 装飾
特に屋根と外壁、ドア、窓が、オフィスのファサードの大部分を占めます。つまりオフィスの屋根・外壁・ドア・窓の素材や配色、サイズなどによって、ファサードのデザイン性や機能性が変化します。
役割
それからオフィスのファサードには、コンセプトの表現やブランディングなどの役割があります。ファサードの素材や配色を工夫することで、オフィスデザインのコンセプトを表現できます。
またファサードによって、従業員や来訪者、消費者などに良い第一印象を抱いてもらうことで、オフィスのブランディングを展開しやすくなります。オフィスのファサードをデザインする際の注意点(コンセプトやブランディングなど)について、後ほどご紹介します。
エントランスとの違い
そしてオフィスのファサードとエントランスとの共通点は、範囲と役割です。ファサードは、オフィス正面の外観であり、コンセプトの表現やブランディングなどの役割があります。
一方で、エントランスは、オフィスの出入口(ドアからオフィス内の通路やホールまでを含む部分)であり、通路の役割があります。もちろんファサードの一部分であるため、コンセプトの表現やブランディングにとって重要です。エントランスのデザイン性について、後ほどご紹介します。
オフィスのファサードをデザインする際の注意点
基本情報と併せて、オフィスのファサードをデザインする際の注意点も押さえましょう。8点(コンセプトと配色、ブランディング、外装材、看板、エントランス、照明・装飾、内装デザインとの統一感)を取り上げます。
コンセプトの設計
まずオフィスのファサードをデザインする際の注意点として、コンセプトの設計があります。コンセプトは、オフィスデザインの方向性を表す言葉です。企業理念や事業方針に沿ってコンセプトを設計することで、オフィスに統一感のある外観や内装をデザインできます。
そこで従業員や取引先からの意見を取り入れたり、トレンドを調査したりしたうえで、コンセプトを設計しましょう。コンセプトに基づいてオフィスをデザインするポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
色彩効果
次に色彩効果も、オフィスのファサードをデザインする際の注意点です。オフィスデザインにおける色彩効果をご覧ください。
- 業務効率を高める
- スペースを広く見せる
- モチベーションを上げる
- 心理的な体感温度を変化させる
- フロアをゾーニングできる
以上の色彩効果を引き出せるように、ファサードに適した配色を検討しましょう。オフィスデザインに適した色の種類や配色する際のポイントなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ブランディング効果
またブランディング効果も、オフィスのファサードをデザインする際の注意点です。オフィスデザインによるブランディング効果を確認しましょう。
- 企業イメージを向上させる
- 企業理念を浸透させる
- モチベーションを向上させる
- 優れた人材を確保しやすくなる
以上のブランディング効果を引き出すために、ファサードのデザインが重要です。オフィスのブランディングを成功させるポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
外装材の種類
続いて外装材の種類も、オフィスのファサードをデザインする際の注意点です。外装材の種類によって、デザイン性や機能性が異なります。
オフィスのファサードに施工できる外装材を確認しておきましょう。
- 屋根:トタンやスレート、コンクリート、アスファルトシングル、瓦など
- 外壁:ALCやサイディング、木材、モルタル、ガラスなど
- ドア:パネルやガラス、スライド、自動開閉など
- 窓 :FIX窓や引き違い窓、外倒し窓・内倒し窓、両開き窓・片開き窓など
視認性の高い看板
そして視認性の高い看板も、オフィスのファサードをデザインする際の注意点です。視認性の高い看板をデザインすることで、以下の役割を発揮できます。
- 営業に関する情報を伝達する
- 事業内容を紹介する
- 来訪者を案内する
- ブランディングの手段となる
そして看板に種類には、壁面看板やファサード看板、窓看板などがあります。オフィスに設置できる看板の種類をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
エントランスのデザイン性
さらにエントランスのデザイン性も、オフィスのファサードをデザインする際の注意点です。エントランスのデザイン性を高めることで、以下のメリットを得られます。
- 来訪者に安心感や信頼感を与える
- オフィスをブランディングする
- 従業員のモチベーションや帰属意識へ働きかける
そこでコンセプトに基づいて、ファサードに合うエントランスをデザインしましょう。エントランスをデザインするときのポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
照明や装飾の工夫
それから照明や装飾の工夫も、オフィスのファサードをデザインする際の注意点です。ファサードのデザイン性を高めるためには、照明の当て方(色味や角度、照射範囲など)や装飾(植物やフェイクグリーン、季節の飾りなど)の仕方を工夫しましょう。
なおオフィスの外観だけではなく、内装にも照明が必要です。オフィスに適した照明器具の種類をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
内装デザインとの統一感
なおオフィスのファサードをデザインする際の注意点には、内装デザインとの調和もあります。ファサードと内装のデザインに統一感を出すことで、ブランディングがしやすくなるからです。
そこでオフィスデザインのコンセプトに基づいて、内装材と外装材の素材や配色などに統一感を出しましょう。オフィスのおしゃれな内装の特徴をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
オフィスのファサード施工事例
オフィスのファサードをデザインする際の注意点だけではなく、施工事例も調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(清潔感や看板、外壁、ブランティング、開放感)をご紹介します。
清潔感のあるファサード
まず「株式会社 カ・フォルム・ジャパン」のオフィスには、清潔感のあるファサードが施工されています。ファサードを含む外観と内装の全体が、白を基調に配色されているからです。
またファサードのエントランスには、印象的な黒色の庇がデザインされており、ベースカラーの白色と対比しています。トラック搬入用のシャッターには、アクセントとしてオレンジ色が配置されているファサードのデザインです。
視認性の高い看板の施工されたファサード
次に「株式会社影山鉄工所」のオフィスのファサードには、視認性の高い看板が施工されています。バックライトで社名の表示された看板を照らすデザインです。事務所兼倉庫である外観は、工場をイメージさせます。
そしてファサードの大部分に窓が施工されており、自然光が取り入れられています。オフィスの外から中の様子を伺い知ることができるデザインです。なお内装空間は、ABWに対応しています。
風合いのある外壁のファサード
また「AWL株式会社」のオフィスのファサードには、風合いのある外壁がデザインされています。茶色のレンガにエイジング加工が施されており、外灯が社名の看板を照らしています。
エントランスは、ショールームとして活用できるようにリフォームされ、自社のサービスを体感できる空間です。AIを活用した防犯カメラを体感してもらいながら、取引先と商談を行えます。
ブランディングが意識されたファサード
続いて「ピタットハウス東大島店」のオフィスのファサードは、ブランディングが意識されています。入居しているビルの外壁を簡単には改装できませんが、ファサード看板や立て看板、装飾の旗などにブランドカラーのグリーンが配置されています。
また外観の窓もブランドロゴで装飾されており、ブランディング効果を期待できます。ビルから離れた場所からも、視認性が高いファサードのデザインです。同様に、内装空間にもブランドのカラーやロゴが活用されています。
開放感のあるファサード
そして「NPC日本印刷株式会社」のオフィスのファサード全面に、窓が施工されており、開放感のあるデザインです。派手な装飾は施されていませんが、社名のロゴが出入口にプリントされています。
出入口を抜けると、オフィス前面にはカフェスペースが、奥には執務スペースがレイアウトされています。ファサードの窓から自然光が注いでおり、明るく開放的なカフェスペースのデザインです。
オフィスのファサード工事費用
調査した施工事例のようなファサードをオフィスに施工するためには、工事費用が必要です。そこでオフィスのファサード工事費用について、相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、節約法も確認しましょう。
相場
まずオフィスのファサード工事費用の相場は、㎡単価2万~5万円程度です。例えば50㎡のファサードを工事するなら、100万~250万円程度かかります。ただしオフィス物件の立地や階数、種類(居抜きかスケルトン)、施工する箇所(屋根・外壁・ドア・窓・看板・外灯・装飾)などによって、工事費用は変動します。
内訳
次にオフィスのファサード工事費用の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、50㎡のファサードを工事する費用を試算してあります。
費用の内訳 | 費用の目安 | 費用の試算 |
屋根 | ㎥単価5千~2万円程度 | 50㎡50万円程度 |
外壁 | ㎡単価1万〜6万円程度 | 50㎡50万円程度 |
ドア | 1箇所1万~100万円程度 | 1箇所10万円程度 |
窓 | 1枚5千~30万円程度 | 5枚5万円程度 |
看板 | 1枚5千~50万円程度 | 3枚5万円程度 |
外灯 | 1箇所3万~10万円程度 | 3箇所10万円程度 |
装飾(フェンス) | ㎡単価5千円程度 | 10㎡5万円程度 |
合計 | ㎡単価2万~5万円程度 | 135万円程度 |
上表のとおり、施工する箇所が増えるほど、オフィスのファサード工事費用は増額します。予算内に収めるためには、施工箇所を厳選しましょう。
節約法
そしてオフィスのファサード工事費用の節約法には、相見積もりや居抜きオフィス物件、ワンストップサービスなどがあります。相見積もりを取って、各業者の見積もり(工事の費用や期間、内容など)を比較することで、無駄な経費を削減しやすいです。
また居抜きオフィス物件を契約して、施工された外装材を引き継げると、新規の工事費用を節約できます。ただし居抜きオフィス物件にはデメリットもありますので、次の記事も併せてご覧ください。
なおワンストップサービスを提供している業者に、外観や内装のデザインを一括して依頼することで、中間手数料や相談するコスト(自社の人件費)を節約できます。
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