2024.12.01 2024.11.02オフィスデザイン
オフィスのラウンジとは?デザインのポイントや施工事例・工事費用を紹介
本記事で「オフィスのラウンジとは?」という疑問にお答えして、デザインのポイントや施工事例・工事費用をご紹介します。オフィスの開設や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
オフィスのラウンジとは?基本情報を紹介
そもそもオフィスのラウンジとは、どういった空間でしょうか?そこでオフィスラウンジのデザイン・工事を計画する前に、基本情報(役割とメリット・デメリット、レイアウトのパターン、デザイン・工事の流れ)を確認しましょう。
役割
まずオフィスラウンジの役割は、休憩や軽食、個人作業、会議、イベントなどです。自社の従業員が、仕事の合間に休憩室や集中ブース、会議室などとしてオフィスラウンジを利用できます。
自社の従業員だけではなく、社外の取引先や消費者をオフィスラウンジに招いて、会議室や多目的室のようにオフィスラウンジを利用することも可能です。オフィス全体のレイアウトやデザインを踏まえて、オフィスラウンジの用途を決めましょう。
メリット・デメリット
次にオフィスラウンジのメリットは、生産性向上やコミュニケーション活性化、ブランディングなどです。執務室とは別にオフィスラウンジをレイアウトすることで、従業員の生産性・コミュニケーションや企業のイメージなどのアップにつながります。
しかしコストやセキュリティリスクなどは、オフィスラウンジのデメリットです。施工済みのフロアにオフィスラウンジを増設したり、オフィスラウンジの施工された物件に移転したりするコストがかかり、社外の人物が入室する場合にはセキュリティリスクがあります。
レイアウトのパターン
それからレイアウトのパターンは、オフィスラウンジの役割によって変化します。
- 休憩・軽食用 :ローテーブル・ソファー
- 個人作業用 :個人用デスク・チェア
- 会議・イベント用:ハイテーブル・ハイチェア
休憩・軽食用のレイアウトにはリフレッシュしやすい設備・機器・什器が適していますが、個人作業用や会議・イベント用のレイアウトには話し合いや作業がしやすい設備・機器・什器が必要です。
デザイン・工事の流れ
そしてオフィスラウンジのデザイン・工事の流れも確認しましょう。
- コンセプトの設計
- 物件の契約
- 業者の選定
- 内装のデザイン
- 内装の工事
以上の流れには数週間から数か月以上がかかりますので、計画的に進めなくてはなりません。オフィスの内装デザインと工事の流れを詳しくまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイント
基本情報を踏まえたうえで、オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイント(コンセプトの設計と業者の選定、ゾーニング、多目的の利用、コミュニケーションの活性化、ソファ・チェアなどの什器、ブランディング、セキュリティ対策)も確認しましょう。
コンセプトの設計
まずコンセプトの設計が、オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイントとして挙げられます。オフィスデザインの方向性を示すコンセプトに基づいてオフィスラウンジをデザイン・工事することで、統一感のあるオフィス空間を整備できるからです。
そこでコーポレートアイデンティティーに基づいたり、従業員や顧客からの意見を取り入れたりしながら、コンセプトを設計しましょう。オフィスデザインのコンセプトを設計するコツをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
物件・業者の選定
次に業者の選定も、オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイントです。オフィスを新設・移転する場合には、不動産ポータルサイトや不動産屋を利用して、希望条件(広さや賃料、間取りなど)に合う物件を選定します。
オフィスラウンジのデザイン・工事を依頼する業者を選定する際には、相見積もりを取って複数の業者を比較しましょう。内装工事を依頼する業者の選び方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ゾーニング
それからゾーニングも、オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイントです。オフィス物件の賃借・購入を契約したら、コンセプトに基づいて必要なゾーンを配置します。オフィスラウンジの役割に応じて、オフィスフロアのゾーニングを検討しましょう。
例えば休憩・軽食や個人作業に利用する場合には、執務室や会議室から離れた場所にオフィスラウンジを配置します。オフィスをゾーニングする手順をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
多目的の利用
続いて多目的の利用も、オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイントです。可動式の設備・機器・什器を配置することで、フリースペースのように多目的にオフィスラウンジを利用できます。
具体的な設備・機器・什器として、音響・映像設備や照明機器、カウンターやソファ、置き型パーテーションなどが必要です。オフィスのフリースペースに取り入れたい設備・機器・什器をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
コミュニケーションの活性化
またコミュニケーションの活性化も、オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイントです。オフィスラウンジでコミュニケーションを活性化させるためには、利用のルールや働き方のスタイルなども検討しましょう。
例えばフリーアドレス・ABWやペーパーレス化も導入することで、業務内容やチーム編成、従業員の気分などに応じてオフィスラウンジを利用しやすくなります。オフィスのコミュニケーションを活性化させる内装デザインをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ソファ・チェアなどの什器
さらにソファ・チェアなどの什器も、オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイントです。オフィスラウンジのレイアウトに応じて、ソファ・チェア・テーブル・デスクなどのサイズや高さ、素材などを検討しましょう。
以上の他にも、オフィスラウンジの用途に応じて、ワゴン・ロッカー・収納棚や置き型パーテーションなども必要です。オフィスで利用される什器の種類をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ブランディング
そしてブランディングも、オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイントです。オフィスラウンジでブランディングを展開できれば、企業イメージを向上させたり、従業員のモチベーションを向上させたり、優れた人材を確保したりできます。
特に対外的にブランディングを展開する場合には、オフィスラウンジを公式サイトやSNSで紹介したり、企業説明会で求職者に訪問してもらったりしましょう。オフィスのブランディングを成功させるポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
セキュリティ対策
なおセキュリティ対策も、オフィスラウンジをデザイン・工事する際のポイントです。社外の取引先・消費者を招く場合はもちろん、社内の従業員だけが利用する場合にも、オフィス内にはセキュリティリスクがあります。
そこでオフィスラウンジの用途に応じて、防犯カメラや入退室管理システム、パーテーション、インターネットセキュリティツールなどを導入しましょう。オフィスのセキュリティ対策に役立つツールやシステムをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
オフィスラウンジの施工事例
ポイントを押さえてオフィスラウンジをデザインできるように、参考となる施工事例を調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(シェアオフィスとオフィスビル、個室、BGM、アバターロボット)をご紹介します。
シェアオフィスのラウンジ
まず「WAW Akasaka」は、ラウンジのあるシェアオフィスです。テーブル席・ソファ席やモニター・ボードなどが配置されており、シェアオフィス会員が共有スペースとして利用できます。
内装空間にはスケルトン天井や木目の床材が施工されており、開放感や温かみのあるデザインです。オフィスラウンジはコミュニケーション活性化を目的に導入され、屋外テラスも併設されています。
参照元:
PR TIMES「小〜中規模シェアオフィスに稀有な広々としたラウンジ付き!『WAW 赤坂第35興和ビル』が2024年2月にオープン|株式会社ヒトカラメディア」
オフィスビルの共用ラウンジ
次に「晴海アイランドトリトンスクエア オフィスタワーX」は、共用ラウンジの施工されたオフィスビルです。海辺の立地に合わせて波紋状の天井や海をイメージさせるアートなどが取り入れられています。
自然なコミュニケーションを促せるように、オフィスラウンジの動線は緩やかなカーブを描くように設計されています。入居者が共用スペースとして利用できるオフィスラウンジです。
参照元:
オリックス不動産「ラウンジやカンファレンスルームを新設、テナント満足度向上を図る『晴海アイランドトリトンスクエア オフィスタワーX』竣工以来初の大規模リニューアル開業」
個室がレイアウトされたオフィスラウンジ
続いて複合ビル「ブリーゼタワー」のオフィスラウンジには、個室がレイアウトされています。レイアウトされた個室の種類は、防音仕様のフォンブースとモニターの設置された半個室型ブースです。
休憩・軽食や個人作業などに対応できるように、Wi-Fiや座席ごとのコンセントが配備されており、モバイル用バッテリー・ケーブルや自動販売機、電子レンジなどもあります。セキュリティ対策として、エントランスにゲートが設置されたオフィスラウンジです。
参照元:
産経新聞「オフィステナント向けラウンジを新設 大阪・ブリーゼタワー」
BGMの流れるオフィスラウンジ
さらに複合商業施設「ROOTS SQUARE IKEJIRI OHASHI」のオフィスラウンジには、BGMが流れています。BGMの内容は、カセットテープ・レコード専門店が作成したプレイリストです。
閉設したオフィスの什器が再利用され、フォンブースが配置されたオフィスラウンジです。同じ階にはシェアオフィスやミーティングルームがあり、リフレッシュやコミュニケーションに使える屋上テラスもあります。
参照元:
PR TIMES「デイリーカフェとクリエイティブオフィスが融合する複合施設『ROOTS SQUARE IKEJIRI OHASHI』が24年2月に開業」
ROOTS SQUARE IKEJIRI OHASHI「ルーツスクエア池尻大橋」
アバターロボットが活用されているオフィスラウンジ
そして「大阪梅田ツインタワーズ・ノース」のオフィスラウンジにでは、アバターロボットが活用されています。コンシェルジュが常駐しない代わりとして、アバターロボットを利用する遠隔接客サービスです。
内装空間はベージュを基調に配色されており、アクセントに深い赤が配置されています。シックで落ち着きのあるオフィスラウンジのデザインです。170㎡以上のフロアに、48席がレイアウトされています。
参照元:
オフィスナビ「大阪梅田の一等地ビルにてオフィスワーカー専用のラウンジオープンです!【大阪梅田ツインタワーズ・ノース】」
オフィスラウンジの工事費用
事例のようなオフィスラウンジを施工するためには、予算が必要です。そこでオフィスラウンジ工事費用の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、工事費用の節約法もご紹介します。
相場
まずオフィスラウンジ工事費用の相場は、坪単価10万~50万円程度です。例えば20坪のフロアなら、200万~1,000万円程度がかかります。ただしオフィス物件の立地や種類(居抜きかスケルトン)オフィスラウンジの規模、設備・機器・什器の台数などによって、工事費用は変動します。
内訳
次にオフィスラウンジ工事費用の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、20坪のオフィスラウンジ工事費用を試算してあります。
費用の内訳 | 費用の目安 | 費用の試算 |
諸経費 (デザイン・施工監理など) | 合計の20%程度 | 40万~200万円程度 (20坪のフロア) |
内装工事 (天井や壁、床、建具など) | 合計の30%程度 | 60万~300万円程度 |
設備・機器・什器工事 (電気やガス、水道、 照明、空調、換気、 通信など) | 合計の50%程度 | 100万~500万円程度 |
合計 | 100% (坪単価10万~50万円程度) | 200万~1,000万円程度 |
上表のとおり、オフィスラウンジ工事費用においては、設備・機器・什器工事費が大半を占めます。つまり設備・機器・什器の台数やグレードなどにこだわるほど、工事費用が増加するわけです。
節約法
そしてオフィスラウンジ工事費用の節約法には、相見積もりや居抜き物件、補助金・助成金などがあります。相見積もりを取って、複数の業者の見積もり(工事の内容や費用、期間など)を比較すれば、無駄な経費を削減しやすいです。
居抜き物件を契約して、内装や設備・機器・什器などを譲渡してもらえると、工事費用を節約できます。ただし居抜き物件にはデメリットもありますので、次の記事も併せてご覧ください。
補助金・助成金の申請が通れば、基本的に返済義務のない資金を獲得できます。ただし補助金・助成金ごとに申請条件や用途が定められていますので、次の記事も併せてご覧ください。
オフィスラウンジのデザイン・工事を計画しよう!
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