2024.03.20 2024.04.13オフィス新設・開設
フレキシブルオフィスとは?メリット・デメリット・種類・デザインの注意点・事例
本記事で、「フレキシブルオフィスとは?」という疑問にお答えするために、フレキシブルオフィスのメリット・デメリット・種類・デザインの注意点・事例をご紹介します。オフィスの開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
フレキシブルオフィスとは?基本情報を紹介
フレキシブルオフィスをデザインする前に、基本情報を押さえましょう。基本情報を押さえることで、スムーズにデザインしやすいからです。それではフレキシブルオフィスの特徴や導入する理由、メリット、デメリットをご紹介します。
特徴
まずフレキシブルオフィスの特徴は、契約期間と流動的なワークスペースです。一般的なオフィスの契約期間(数か月~数年の単位)と比べて、フレキシブルオフィスの契約期間(時間や週、月の単位)は短いです。
また従来型オフィスのワークスペース(デスク配置が固定された空間)とは異なり、フレキシブルオフィスには流動的なワークスペース(ボックス席やカウンター席、フリーアドレスの座席など)がレイアウトされています。
導入する理由
次にフレキシブルオフィスを導入する理由として、多様な働き方への対応やテレワークの推進などが挙げられます。従業員のワークライフバランスを保つために、特定のオフィスに限定せず、働く場所の多様化が求められているからです。
またテレワークを推進する際に、コスト削減のためにフレキシブルオフィスを導入する企業が増えています。適した立地と広さのフレキシブルオフィスを利用することで、オフィス物件の賃料や従業員の交通費の削減につながります。
メリット
またフレキシブルオフィスのメリットもご確認ください。
- 短期間(時間や週、月の単位)だけ契約できる
- 設備・機器・什器が備わっている
- 事業継続計画(BCP)を展開しやすい
設備・機器・什器が備わっている複数のオフィスを短期間だけ契約できれば、事業規模の拡大や社会情勢の変化などに応じて、柔軟に対応できます。したがって事業継続計画を展開しやすいです。
デメリット
ただしフレキシブルオフィスには、以下のデメリットがあります。
- 不正アクセスや情報漏洩のリスク
- 収納スペースの不足
不特定多数の利用者がワークスペースを共有するフレキシブルオフィスでは、自社オフィスよりも不正アクセスや情報漏洩などのリスクが高いため、セキュリティ対策が必要です。利用できる収納スペースが不足する場合には、他の場所に収納スペースを確保しなければなりません。
フレキシブルオフィスの種類
基本情報を押さえたうえで、フレキシブルオフィスの種類も把握しましょう。本記事では、6種類(コワーキングスペースとシェアオフィス、サテライトオフィス、レンタルオフィス、バーチャルオフィス、セットアップオフィス)をご紹介します。
サテライトオフィス
まずサテライトオフィスも、フレキシブルオフィスの種類に含まれます。サテライトオフィスとは、企業や団体の本拠地から離れた場所に設置されるワーキングスペースです。都市型・郊外型・地域型などがあります。
サテライトオフィスには優秀な人材の確保や多様な働き方の推進などのメリットがありますが、コミュニケーションの難しさや社員管理のコストなどがデメリットです。サテライトオフィスを導入する際の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
コワーキングスペース
次にフレキシブルオフィスの種類として、コワーキングスペースが挙げられます。コワーキングスペースとは、異なる組織に所属する人たちが仕事のために共同で利用できる空間です。
コワーキングスペースにはコスト削減や異業種との交流などのメリットがありますが、情報セキュリティのリスクや業務効率の低下などのデメリットもあります。コワーキングスペースの主なサービスなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
シェアオフィス
またシェアオフィスも、フレキシブルオフィスの種類に含まれます。シェアオフィスとは、複数の企業や個人が共同で利用できるオフィス物件です。執務室だけではなく、会議室や休憩室などもレイアウトされています。
コワーキングスペースと同様に、複数の企業や個人がシェアオフィスを共同利用しますが、異なる組織同士の交流は活発ではありません。シェアオフィスの内装・外観をデザインする際の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
レンタルオフィス
続いてレンタルオフィスも、フレキシブルオフィスの種類に含まれます。レンタルオフィスとは、企業や個人が時間や月の単位で賃借できるワークスペースです。プランによっては、執務室だけではなく、会議室や休憩室なども提供されます。
シェアオフィスと同様に、基本的な設備・機器・什器が備わっており、法人登記が可能なレンタルオフィスもあります。そしてシェアオフィスとは異なり、占有スペースの利用が可能です。
セットアップオフィス
それからセットアップオフィスも、フレキシブルオフィスの種類に含まれます。セットアップオフィスとは、内装が施工されており、設備・機器・什器なども備わっているオフィス物件です。初期費用を抑えつつ、短期間で入居できます。
シェアオフィスやレンタルオフィスとは異なり、一般的なオフィス物件と同様に、企業や個人がフロアを占有できます。ただしフロアを占有できる分だけ、費用が高く、契約期間が長いです。
バーチャルオフィス
そしてバーチャルオフィスも、フレキシブルオフィスの種類に含まれます。バーチャルオフィスとは、オフィス物件の住所や電話番号のみを賃借して、法人登記や郵便物の受取・転送などに利用できるサービスです。
実際にワークスペースを利用しない分だけ、他の種類よりも料金が安いです。コワーキングスペースやシェアオフィスが併設されている場合には、ドロップインでワークスペースや会議室などを利用できます。
フレキシブルオフィスをデザインする際の注意点
フレキシブルオフィスの種類と併せて、デザインする際の注意点も確認しましょう。6点(コンセプトと立地、フリーアドレスやABW、フリースペース、配色と照明、空調・換気)をご紹介します。
コンセプトの設計
まずフレキシブルオフィスをデザインする際の注意点として、コンセプトの設計が挙げられます。オフィスのコンセプトを設計するメリットをご確認ください。
- オフィスの課題が浮き彫りになる
- オフィスの魅力や強みを発信しやすくなる
- スムーズにオフィスをデザインできる
なおオフィスデザインのコンセプトを設計するコツやポイントなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
目的に合う立地
次に用途に合う立地も、フレキシブルオフィスをデザインする際の注意点です。フレキシブルオフィスの目的(多様な働き方への対応やテレワークの推進など)に応じて、適した立地(都市や郊外、地方など)は異なります。
フレキシブルオフィスの目的を達成しやすい立地を選びましょう。オフィス物件の探し方などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
フリーアドレスやABWの導入
またフリーアドレスやABWの導入も、フレキシブルオフィスをデザインする際の注意点です。フリーアドレスは、オフィスフロアの有効活用やコミュニケーション活性化、生産性の向上などを目的としています。
一方で、ABWは、業務内容やメンバー構成などに応じて、働く場所や時間を選ぶ働き方です。オフィスにABWを導入するメリット・デメリットをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
フリースペースのレイアウト
そしてフリースペースのレイアウトも、フレキシブルオフィスをデザインする際の注意点です。フリースペースをレイアウトすることで、様々な効果を得られます。
- 多目的の利用
- コミュニケーションの活性化
- 生産性や創造力の向上
- ブランドイメージのアップ
オフィスにフリースペースをデザインする際のポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
配色と照明
それから配色と照明も、フレキシブルオフィスをデザインする際の注意点です。オフィスデザインの配色には、従業員の業務効率やモチベーションなどを向上させる効果があります。
また業務効率向上や省エネのために、オフィスに適した照明器具(シーリングライトやダウンライト、ペンダントライト、ブラケットライト)を設置しましょう。オフィスにおしゃれで機能的な照明をデザインするポイントなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
空調・換気
なお空調・換気も、フレキシブルオフィスをデザインする際の注意点です。空調設備には、冷暖房・気流調整・換気・空気清浄・脱臭・消臭などの機能があります。
特にウイルスや汚染物質を除去するため、二酸化炭素の濃度を減らすため、結露とカビを防止するために、オフィス内の換気が重要です。オフィスに換気設備をデザインするポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
フレキシブルオフィスの参考事例
注意点に気をつけてフレキシブルオフィスをデザインできるように、参考事例を調査しましょう。事例6点を取り上げて、各事例の特徴(教室併設や明確なコンセプト、カフェテイスト、スケルトン仕様、コワーキングスペース併用、フロアの改装)をご紹介します。
カフェテイストのサテライトオフィス
まず「NPC日本印刷株式会社」様には、カフェテイストのサテライトオフィスがデザインされています。「女性が働きやすい環境」をコンセプトに、カジュアルでモダンなカフェのような内装デザインです。
柔らかく温かな雰囲気となるように、丸みのある什器や木目の内装材が施工。仕事中と休憩中の気持ちを切り替えやすいように、執務エリアとリフレッシュエリアが曇りガラスの入ったパーテーションで区切られています。
キッチンやキッズ英語教室が併設されたコワーキングスペース
次に「いいオフィス南越谷」様は、キッチンやキッズ英語教室が併設されたコワーキングスペースです。利用者同士のコミュニケーションの場としてキッチンを利用したり、英語教室に子どもを通わせている間に仕事に取り組んだりできます。
内装空間には、開放的なオープンスペースと1〜6名用の個室がレイアウトされています。オンライン会議が可能なブースや会議室もあり、幅広い用途に対応したコワーキングスペースです。
明確なコンセプトに基づいてデザインされたシェアオフィス
次に「シェア淀屋橋」様は、明確なコンセプトに基づいてデザインされたシェアオフィスです。淀屋橋の歴史を象徴する「橋」と仕事の挑戦を象徴とする「大海に向かう帆船」をコンセプトに、内装がデザインされています。
オフィススペースには、ブラウンがベースカラーに配置され、和やかな雰囲気です。カウンター席や可動式の什器などが配置されています。一方で、会議室のベースカラーは白で、明るい雰囲気です。
参照元:
share YODOYABASHI deck「コラム 【シェア淀屋橋は淀屋橋駅徒歩1分】」
share YODOYABASHI deck「コンセプト・施設案内」
スケルトン仕様のレンタルオフィス
そして「ロジュ南青山」様は、スケルトン仕様のレンタルオフィスです。全室がスケルトン仕様ですが、天井と壁は塗装されており、照明器具(ライティングレール)と床材が施工されています。
施工されている内装のまま利用するだけではなく、DIYや業者による内装工事も許可されています。スケルトン状態のため、幅広いデザインに対応できる内装デザインです。
参照元:ROJU MINAMIAOYAMA 「Good Office, Good Life.」
フロアの一部が改装されたセットアップオフィス
続いて「株式会社フュービック」様は、セットアップオフィスを探して、フロアの一部を改装されました。オフィス内に施工されている設備・機器・什器を活かした内装デザインです。
具体的には、動画配信スタジオやコールセンター、ブックラック、リラックススペース、ストレッチルームが新設。既存の内装や設備・機器・什器を活用することで、利用開始までの時間が短縮されました。
コワーキングスペースも併用できるバーチャルオフィス
そして「エニシオ名駅」様は、コワーキングスペースも併用できるバーチャルオフィスです。駅の地下から直結した好立地なビル内にオフィスが構えられており、1ヶ月単位でコワーキングスペースやバーチャルオフィスの利用を契約できます。
コワーキングスペースには、1〜2人用のボックス席やグループ用のテーブル席がレイアウトされています。用途に合わせて、ミーティングルームやZoom Roomなどの利用も可能です。
参照元:サーブコープ「エニシオ名駅のコワーキングスペースとバーチャルオフィス(名古屋・中村区)」
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